伊勢志摩国立公園の中心に位置する賢島の通信制高校「代々木高等学校」（志摩市阿児町、TEL 0599-43-6177）の卒業式が3月7日、同校1階ホールで行われた。

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　同校は、豊富な自然やスポーツに適した環境を生かした教育を実施し、志摩市の「伊勢志摩インターネット高校特区」制度を利用してできた通信制高校で、地域の不登校の生徒や高校を中途退学したがもう一度勉強したいという人、プロスポーツ選手を目指し試合や海外遠征などで全日制高校の修学が困難な生徒らを受け入れている。生徒らは、定期的なスクーリングで賢島を訪れ、明るく元気に学んでいる。

　東京、名古屋、大阪に本部を置き、全国40以上のサテライト校のほかオーストラリアやカナダなど海外でも日本の高校に通える環境を提供する同校。今年度卒業する生徒は全国で233人。賢島本校と伊勢中川・津のサテライト校など三重県内の卒業生は45人。

　この日、在校生や卒業生の家族らが見守る中、同校の一色真司学校長から卒業生一人一人に卒業証書が手渡されると卒業生は「たくさん迷惑を掛けたが、無事卒業することができた。これまで励ましてくれた家族や友人に感謝」などと感謝の気持ちをマイクを通して言葉にした。中にはマイクに向かって「結婚宣言」をする生徒も。卒業生の胸には、3年生の総合学習の授業で伊勢志摩の地場産業である真珠養殖業について学んだ際に作った真珠のアクセサリーが輝いていた。

　同校に通いながら、近隣のホテルや旅館などで住み込み料理の修業をすることができる「伊勢志摩料理人コース」からは5人が卒業。同コース統括顧問の掛橋友二さんは「3年間よく頑張った。残念ながら調理師免許の試験には誰も合格できなかったが（苦笑）、今後も腕を磨いて活躍してほしい」とエールを送った。