伊勢の人から「お相撲さんが伊勢に春を連れてくる」といわれ、伊勢の春の風物詩となっている「神宮奉納大相撲」が3月29日、神宮会館(伊勢市宇治中之切町、TEL 0596-22-0001)内の神宮相撲場で今年も執り行われる。主催は伊勢神宮崇敬会(同)。
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1955(昭和30)年に始まり今回で60回を数える神宮奉納大相撲。横綱や大関など幕内力士のほか、十両、幕下、三段目など総勢200人以上が伊勢に集結し、迫力ある取組を見せ3000人以上の観客が声援を送る。
日本神話の「岩戸伝説」で岩戸を引き開け遠く信濃国(長野県戸隠)まで投げ飛ばしたとされる怪力の神様「天手力男神命(アメノタジカラオノミコト)」は日本最初の力士といわれ、伊勢神宮内宮(ないくう)正殿(しょうでん)内の相殿神(あいどのかみ)として祭られている。3月15日に遷座祭を終え社殿が新しくなったばかりの佐那神社(多気町)の主祭神でもある。
当日11時ごろには横綱、大関、太刀持ち、三役力士が色鮮やかな化粧まわしを締めて伊勢神宮宇治橋を渡り神宮神苑(しんえん)で、横綱による「手数(でず)入り」、三役力士の「そろい踏み」が奉納される。13時ごろから幕内力士によるトーナメント選士権が行われる。朝7時から若手力士による稽古相撲、11時ごろから少年力士の稽古、序二段・三段の取り組みなどもある。手数入り・そろい踏みを見ようと集まった人は、昨年は雨天のため約500人(一昨年6500人)だったが、トーナメント戦士権には例年通り3000人以上が詰め掛けた。
前売り券は、大人=3,500円、中高生=1,000円、小学生=500円。当日券は大人3,800円。全席自由。崇敬会会員は会員証の提示で大人のみ2,800円になる。当日は、相撲グッズや弁当の販売も予定。問い合わせは神宮会館まで。