皇學館大学、703人が卒業-伊勢神宮外宮・内宮を参拝し式に臨む

皇學館大学、703人が卒業-伊勢神宮外宮・内宮を参拝し式に臨む

皇學館大学、703人が卒業-伊勢神宮外宮・内宮を参拝し式に臨む

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 皇學館大学(伊勢市神田久志本町)で3月18日、卒業式「平成26年度 学位記・修了証書授与式」が行われた。

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 本年度の卒業生は、大学学部生667人(文学部319人、教育学部230人、現代日本社会学部118人)、専攻科(神道学専攻科)25人、大学院生11人の計703人。学生らは早朝から伊勢神宮外宮(げくう)と内宮(ないくう)を参拝、両正宮の御垣内(みかきうち)で神様に手を合わせた。

 大学学部生は、入学した2011年は東日本大震災、福島原子力発電所大事故、翌年は創立130周年・再興50周年、3~4年は内宮・外宮と別宮で20年に一度の第62回神宮式年遷宮があった。

 清水潔学長は、西郷隆盛の言葉「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己を尽くして人をとがめず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」、天台宗の開祖・最澄の言葉「一隅を照らす。此れ則ち国宝」を用い、「本学で培った羅針盤を大事にし、誇りと自信を持って旅立ってほしい。そして、その羅針盤を人生の行動規範として常に磨きをかけてほしい」とエールを送った。

 鈴鹿市出身・教育学科の杉山恵梨さんは、津市の幼稚園に勤務。「学び続ける気持ちを忘れずに、子どもたちの目線に合わせて接したい。学生時代、よさこいソーラングループの『雅』の副代表になった経験はとても貴重だった」と話す。高知県出身・神道学科の川村亮滋さんは4月から北野天満宮(京都市)に就く。「伊勢神宮での実習の経験はとても実り多いものだった。別宮の遷御(せんぎょ)の儀は言葉では言い表せない体験だった。神職階級の中で大学を卒業してもらえる最高位となる『明階(めいかい)』という位を頂けたので、指導的神職として活躍していきたい」と意欲を見せる。

 同大は1882(明治15)年、伊勢神宮祭主であった久邇宮朝彦(くにのみやあさひこ)親王により林崎文庫(宇治館町)内に神宮の教育機関として創立。1903(明治36)年から内務省所管の専門学校として、1940(昭和15)年からは文部省(当時)管轄の官立(国立)大学として、神職や教員の人材育成の場を担った。連合国総司令部(GHQ)の「神道指令」により1946(昭和21)年に廃学となり、その後大学再興運動によって1962(昭和37)年に私立大学として再興。初代総長は吉田茂元首相、第二代総長は岸信介元首相。

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