「真っ赤な巨大リンゴ」が3月24日の5時55分ごろ、志摩半島の東向きに海岸を持つ志摩市阿児町志島(しじま)の広岡の浜の沖合の水平線上から現れた。
「真っ赤な巨大リンゴ」は、水平線から現れた朝日が雲によってリンゴのヘタのように形を変え、赤いリンゴのように映ったもの。太陽が光の屈折でダルマのように見える「ダルマ朝日」にもなっていることから、縁日で人気の「リンゴ飴」のようにも見える。志島地区に住む志島小学校(志摩市阿児町)教頭の向井正明さんが撮影した。
向井さんは「天気予報で今朝は冷え込むと言っていたので、(志摩から直線距離で200キロ以上離れた)『富士山』か『ダルマ朝日』が撮影できるかも?と期待しながら日の出時間になるのを待っていた。水平線上に雲が無く、いい感じの靄(もや)がかかっていたので太陽が赤く染まる可能性が高いと思っていたが、それ以上の予想外のミラクルだった」と説明する。
「朝日が出始めてカメラを構えていると朝日の上の両側に雲があったので、いい感じにリンゴの形になった。(仕事柄)学年末なので、子どもたちの1年の成果や成長がリンゴのように真っ赤に実っていればいいなと感じた。『apple』のかじりリンゴの形も狙ったが…(笑)」とも。
志摩半島はかつて、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を今の伊勢に祭って「(伊勢)神宮」の形を創ったとされる第11代垂仁天皇の皇女「倭姫命(やまとひめのみこと)」が行き来していた地として伝承される。志島地区には伊勢志摩地方を治めていた権力者を埋葬したであろう古墳が多く残り、古墳群を形成している。