皇学館大学（伊勢市神田久志本町）野球部が6月9日、大学野球日本一を決める「第62回全日本大学野球選手権」で初出場初勝利を飾った。明治神宮球場（東京都新宿区）に伊勢神宮からの神風が吹いた。

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　大会2日目、同大は5年連続大会最多38回の出場経験を持つ強豪校・福井工業大学（福井県福井市）と対戦。チームは東京へ出発する前に伊勢神宮内宮（ないくう）へ参拝、東京入り後もしっかりと明治神宮へも参拝を行った。

　「伊勢神宮から明治神宮へ」を合言葉に、創部53年（1962年）の同大野球部。三重県リーグではいつも下位グループだった。「伊勢神宮に最も近いが、明治神宮（球場）には最も遠い」と言われ続けてきた。専用グラウンドはなくいつも市営の野球場を2～3時間借りて練習をしてきた。

　試合は、0対0の投手戦。5回表、福岡導大選手（2年）が内野安打で出塁すると、犠打で進塁、2アウト3塁から杉山由起選手（3年）がレフト前タイムリーヒットで先制した。その後をエースの浜岡健士選手（4年）が落ち着いたピッチングで福工大を4安打完封した。

　伊勢市の同大記念講堂ではパブリックビューイングを行い、教職員や学生、一般市民ら120人以上が駆けつけ、選手たちにエールを送った。会場で選手たちを応援していた清水潔学長は「よくやった。本当にうれしい。選手たちは実に冷静だった。神風が吹いたね」と笑みを浮かべる。

　次戦は10日。同球場で昨年準優勝した神奈川大学（神奈川県横浜市）と対戦。同大では当日14時～、同大記念講堂でパブリックビューイングを行う。