日本最大の豪華客船「飛鳥II」が7月29日、鳥羽港に入港し夕方出港した。錨泊(びょうはく)中、伊勢市民50人を招待して船内見学会が行われた。
同船の入港は、「伊勢志摩・夏休みクルーズ」と題したツアーによるもの。28日に横浜港を出発し、翌日29日に鳥羽港に錨泊し伊勢神宮参拝などオプショナルツアーを楽しみ、30日に伊東市での花火大会を観覧し、31日に横浜港に帰港する3泊4日のツアー。今回728人が乗船し、希望者346人がオプショナルツアーに参加した(半分以上が伊勢神宮に行くツアー)。
「飛鳥II」は、総トン数=5万142トン、全長=241メートル、全幅=29.6メートル、航海速力=最高21ノット、客室数=436室、乗船客定員=872人、乗組員数=約470人。郵船クルーズ(横浜市)が運営する日本最大の客船で、タイタニックとほぼ同じ大きさだという。
鳥羽市観光協会(鳥羽市)主催の船内見学会は港町ならではの鳥羽市民の「特権」で、抽選で選ばれた鳥羽市民が毎回無料で参加していた。同協会顧問の小宮山健司さんは「今回は伊勢市の広報を通じて伊勢市民の皆さまにもお裾分け。とても喜んでいただきやってよかった」と話す。1人で参加した伊勢市在住の女性は「抽選に当たってうれしかった。実際に乗ってみると、自分もツアーに参加してみたいと思った」と感想を話す。
2013年に行われた(20年に1度伊勢神宮の社殿などを新しくする)「式年遷宮」、今年5月に開催された「G7伊勢志摩サミット」などで、伊勢神宮や伊勢志摩、賢島などが数多くメディアで紹介され注目されたことが、同クルーズのオプショナルツアー人気に拍車をかけている。今年は5月・7月・8月の3回鳥羽港に入港を計画。
飛鳥IIは8月15日~19日、「鳥羽・熊野大花火クルーズ」(旅行代金=23万2,000円~107万円)で17日に開催予定の熊野の花火大会を見た後、再び18日に鳥羽港に入港する。同日、鳥羽市民を対象にした船内見学会を予定している。