スリランカカレーを中心としたスリランカ料理やセイロン紅茶、スリランカコーヒーなどカフェメニューを提供するスリランカ料理店「Deshan（デーシャン）」（伊勢市御園町、TEL 0596-63-9727）がオープンして、3月25日で1カ月がたった。

【その他の画像】伊勢にスリランカ料理店「デーシャン」　アーユルヴェーダに基づいたカレー

　スリランカ北西部州クルネーガラ出身のガムパハ・ムディヤンセーラーゲー・ジャニス・デーシャン・ジャヤプールナさんと妻の千明さんが開業した同店。店名の「デーシャン」は「みんなに優しい」という意味を持つ夫の名前から取った。デーシャンさんは日本に興味を持ち2017（平成29）年に来日し、日本語学校で日本語を習い伊勢に。埼玉県出身の千明さんは「伊勢は人も自然も良い」と友人に勧められ2014（平成26）年に移住。2人は伊勢で出会い結婚。この度、デーシャンさんの夢だったレストラン開業を実現した。席数は21席（カウンター7席、テーブル14席）。

　デーシャンさんは、日本で買えるスリランカ食材を取りそろえ、ないものは日本の食材を応用しながらスリランカの味を追求。日本で発行されたスリランカ料理の本や漢方料理の本などを参考にしながら日本人の口に合うようにアレンジした。

　食事メニューは、ポークかチキンから選ぶ日替わりカレーの「スリランカカレープレート」（1,490円）、辛さを抑えた「スリランカココナツミルクカレープレート」、野菜と豆の日替わりカレーの「スリランカ野菜カレープレート」（以上1,290円）、チキンと野菜にロッティ（スリランカの薄焼きパンのスパイス炒め）の「スリランカチキンコットゥ」（1,390円）、「スリランカロール」（350円）、「スリランカコロッケ」（190円）、ココナツミルクで作る「スリランカプリン」（490円）。カフェメニューは、「セイロンティー」「アールグレイ」（以上230円）、「スリランカコーヒー」（490円）などを用意する。

　デーシャンさんは「スリランカでは、インド・スリランカ発祥の伝統医療である『アーユルヴェーダ（生命科学）』に基づいた健康意識や治療が当たり前で、食事にも当たり前のように反映されている。カレースパイスもアーユルヴェーダに基づいた調合を目指している。スリランカには『モルディブフィッシュ』と言って日本のかつお節とほぼ同じ食材があるので、実は味付けも日本とよく似ているところもある。スリランカのカレーはもっと辛いが、食べやすく辛さも抑えた」と話す。

　千明さんは「スリランカの人は日本人以上におもてなし精神があり、夫のメニュー作りにも反映されていると思う。セイロンティーはポットで提供して、価格は230円。夫に『安いのでは』と聞くと、『みんなに本場の紅茶を飲んでもらいたいので』と言われ、この価格になった。取りあえずオープニング価格ということで…」と打ち明ける。

　デーシャンさんは「スリランカのことを多くの人に知ってもらいたいと思い、店内では僕が作ったスリランカの映像を流している。外壁も塗り替え、店内もきれいにリフォームした。カフェスペースとしてもゆっくりと落ち着ける空間になっている。アイドルタイムも設けていないので好きな時間に気軽に入店していただければ」とも。

　営業時間は11時～21時。