
志摩市出身の現役力士の志摩ノ海関が10月2日、出身地にある志摩小学校(志摩市志摩町)で特別授業を行った。
昨年7月に志摩市初の観光大使に就任した志摩ノ海関は、布施田小学校(廃校し志摩小学校に統合)、和具中学校(現在は志摩中学校に改名)、明徳義塾高校(高知県須崎市)を卒業し、同郷でシンガー・ソングライターの故・西岡恭蔵さんと同じ近畿大学で相撲部に入部。全国学生相撲選手権大会団体優勝などを経て、木瀬部屋(東京都墨田区)に入門。初土俵は2012(平成24)年5月場所。初入幕は2019年5月場所、番付は東前頭12枚目に。2020年11月場所では東前頭17枚目から優勝争いに加わり11勝4敗の好成績を収め敢闘賞を受賞。2021年3月場所の西前頭3枚目が最高位。2025年9月場所終了現在は、西幕下4枚目。
同校4年生20人に向けて行った特別授業は、子どもたちに素晴らしい地域に住んでいることを再認識してもらい、地域への愛着を深めてもらおうと「誇れる観光地発信事業」の一環で、志摩市観光・プロモーション課が企画。志摩市の人口や観光地、魅力などについて説明した後、志摩ノ海関への質問コーナーなどを設けた。
志摩ノ海関は「子どもの頃は真珠いかだを泳いで渡ったりしながら、外で遊ぶことがほとんどだった。故郷は自然豊かで人が親切で心が癒やされる場所。地元の飲食店『白楽天』(志摩町)によく行った」と話すと、子どもたちから「どれだけのご飯を食べますか」と質問され、「ラーメンの丼なら山盛りで3杯、回転ずしなら100皿は楽勝」と答えると、教室がどよめいた。
志摩ノ海関は子どもたちに「何事も諦めずに頑張ってほしい」とエールを送った。授業を終えた志摩ノ海関は、各学年の教室の子どもたちにも優しく声をかけていた。「自分もそんな人(故郷で子どもたちに授業をするような人)になれたのかなと感じた。再起し、もう一度地元を沸かせたいと思っている。子どもたちから大きなパワーをもらった」と言葉にした。