「神宮の正月」-伊勢神宮で新米を天照大御神に奉る「神嘗祭」

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 神宮の正月ともいわれる神嘗祭(かんなめさい)が10月15日から、伊勢神宮外宮、内宮で執り行われる。伊勢市内では神嘗祭を祝う「祭のまつり=神嘗奉祝祭」が同14日から開催され、徳島県の阿波踊り、山形県の花笠踊り、沖縄県の沖縄エイサー、岐阜県の郡上おどりなど全国から19団体が踊りを奉納する。

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 神嘗祭は、新穀を天照大御神に奉る祭典で、神宮の中でも最も重要な行事とされている。15日22時から豊受大神宮(外宮)で由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ)、16日2時から由貴朝大御饌(ゆきのあしたのおおみけ)が行われ、16日22時から皇大神宮(内宮)で由貴夕大御饌が続き、17日午前2時に由貴朝大御饌が執り行われ、五穀の豊穣、国民の平安を祈願する。神饌には新穀のほか約30品目、アワビやイセエビ、タイなどが並ぶ。

 かつては、伊勢神宮の神職や伊勢の神領民は、「神嘗祭」(天皇が新穀を召し上がる11月23日の「新嘗祭(にいなめさい)」)までは、新穀を口にしないといわれていたが、現在ではその風習も希薄化しているという。

 神嘗奉祝祭は神嘗祭を祝う市民祭りで、近年、全国から「踊り」を奉納に伊勢に集まることから、「祭りのまつり」と呼ばれ大いに盛り上がる。神嘗祭奉祝委員会の主催で、14日に県営サンアリーナ(同市朝熊町)で開催する「神嘗晦日祭(かんなめみそかさい)」では各団体の踊りなどが披露され、同時に地元や参加団体ゆかりの食と物産市「神嘗エンヤ市」も開催する。15日は会場を外宮周辺に移し、初穂曳(はつほびき)による新穀の奉納、「神嘗エンヤ市」が行われ、16日は大湊地区の奉献団による内宮への初穂曳が予定されている。

 神宮徴古館(伊勢市神田久志本町)では「神嘗祭特別展示」を開催、普段はほとんど公開されることのない神宝を展示する。今月19日まで。

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