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「サイクルマラソン鳥羽志摩線」、高低差激しいコースに別名「飛ばせません」

「サイクルマラソン鳥羽志摩線」、高低差激しいコースに別名「飛ばせません」。

「サイクルマラソン鳥羽志摩線」、高低差激しいコースに別名「飛ばせません」。

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 伊勢志摩国立公園内の風光明媚な海岸線を自転車で走る「サイクルマラソン鳥羽志摩線大会」(事務局=志摩市阿児町鵜方)が9月12日、476人の健脚者を迎え開催された。キャッチフレーズは「ゆっくり飛ばさず完走を目指して」。

太平洋が一望できる坂道を懸命に漕ぐ、サイクルマラソン鳥羽志摩線参加者。

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 今年で12回目を迎えた同大会は、鳥羽市と志摩市を結ぶ観光道路=パールロードをメーンコースとして、水平線を望む太平洋や真珠イカダ浮かぶ英虞湾など美しい海岸線が視界に飛び込み「コースからの景観は最高――」と参加者からの評判も高い。コースは70キロ(参加者=77人)、100キロ(同=163人)、125キロ(同=236人)のコースを設定。

 参加者は、長い坂道を上り切って安心していると次の坂道を目の前にし「まだある~(汗)」「限界~」などと悲鳴ともとれる叫び声を出し、さらにペダルを踏み込んでいた。「飛ばせますか?」と問いかけると「飛ばせません(笑)」と笑顔で楽しそうに答えてくれた。

 同大会を参加者は「どのコースも景色はいいがアップダウンがきつい大会」と形容する。パールロードの中間地点にある標高160メートルの箱田山山頂展望台(鳥羽市国崎町)を折り返す100キロコース、さらにその先の鳥羽市民体育館(同市大明東町)を折り返す125キロコースの参加者は、「美しい景色と体力の限界」を見る。その体験がブログなどで公開されると、挑戦心をかき立てられたサイクリストが増殖し、翌年の参加者を増加させる構図を作る。

 山下弘実行委員長は「大会を始めたころはエコがブームになりつつあったころ。今では自転車は、環境にやさしい乗り物の代名詞になった。当初からマイコップ、マイ箸、マイグラス持参を呼びかけゴミの出ない大会運営を目指した。大会名の『鳥羽志摩線』は、当時鳥羽商工会議所会頭だった中村幸昭(はるあき)さん(現鳥羽水族館名誉館長)が、鳥羽と志摩を結んで『飛ばしません』と命名してくれた。今となっては逆にその名前が、エコらしさを強調してくれる(笑)」と話す。「少しでも伊勢志摩を訪れてくれるきっかけになれば」とも。

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