三重県でも献血ドナー増加、平常時の1.6倍の善意-「息の長い協力を」

三重県内の献血ルームへのドナー申し込みが地震発生後、平常時の1.6倍に。元気よく献血協力を呼びかける二人は、初めてと7年ぶり2回目。少しでも早く被災された方々に笑顔が戻りますようにと、真剣な思いの中、笑顔で協力。

三重県内の献血ルームへのドナー申し込みが地震発生後、平常時の1.6倍に。元気よく献血協力を呼びかける二人は、初めてと7年ぶり2回目。少しでも早く被災された方々に笑顔が戻りますようにと、真剣な思いの中、笑顔で協力。

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 三重県内の献血ルームへのドナー申し込みが東北地方太平洋沖地震発生後、平常時の1.6倍になっている。「自分にもできることを」と20~30代の若者を中心に善意の輪が広がっている。

初めての献血に友人を誘い2人で協力する20代女性

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 地震発生後最初の日曜日になる3月13日、山田赤十字病院(伊勢市御薗町)1階にある三重県赤十字血液センター山田出張所献血ルーム「ハートワン」(ベッド数5)では1日に採血できる人数の最大となる36人が献血に協力した。

 三重県赤十字血液センター(津市)献血推進課の樋口ふみ子課長は「この日の県内3カ所の献血ルームと献血バスのドナー申込者の合計は537人(うち献血者435人)で、その前の日曜日の申込数と比較すると約1.6倍に増加。平日にもかかわらず15日の『ハートワン』では13日よりもさらに多くなった」と報告する。

 献血で協力しようと同ルームを訪れた人に話を聞くと、伊勢市出身の池原俊幸さんは「ミクシィを見て何かできないかとやってきた。今日は残念ながらできなかったが継続的に献血しようと思う」、明和町役場生活環境課職員の中村和也さんは「つい先日、災害廃棄物処理計画を策定したばかりだったのでテレビからの信じられない映像を見て、とても考えさせられた。献血は今回で68回目。自分にできることで何かお手伝いできれば」、伊勢市在住の20代女性2人は「今回は2回目7年ぶり。少しでもお役に立てることができれば」「今回初めての献血。確実にお役に立てるから」と、それぞれ話す。

 同ルームの池田修所長は「こうして被災された方々のことを思い、アクションを起こしていただけることはとてもありがたい。本当にありがとうございます」と頭を下げた。

 樋口さんは「阪神淡路大震災の時も多くの方々の呼びかけで、ドナーが少なくなる冬の1~2月にたくさんの皆さまからご協力をいただいた。しかしながらその後ご協力いただける方が少なくなった。血液は血小板成分献血の有効期間は採血後72時間以内、『全血』と呼ばれる赤血球で採血後21日以内と短い。せっかく頂いた善意を無駄にしないようにしたいので、息の長いご協力で、日をずらして来ていただければ」と呼びかける。

 池田さんは「直接来ていただいてもいっぱいでできなければ大変申し訳ない。継続的にご協力いただけることが一番うれしい。そう言いながらも日々状況は変化するので調整が難しい。まずは事前に電話で確認して、ご予約いただければ」とも。

 県内の献血ルームの連絡先は、三重県赤十字血液センター(TEL 0120-05-5632)・土曜休・9時~16時30分、サンセリテ(四日市市諏訪栄町、TEL 0120-39-5863)・火曜休・10時~17時30分、ハートワン(TEL 0120-25-7821)・月土祝日休・10時~17時30分。

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