昨年カジキ60匹以上を釣り上げ大いに盛り上がった「鳥羽ビルフィッシュトーナメント国際大会」が今年も7月30日・31日、鳥羽沖の太平洋の海の上を舞台に参加47艇を集め開催された。
今年で15回を数えた同大会、JGFA(ジャパンゲームフィッシング協会)会員3人以上のチームで参加することを条件に、ライン(釣り糸の太さ)クラスハンディなどを考慮しながら大物カジキを狙う。釣り上げたカジキの重さにハンディ、タグアンドリリース(釣った魚に標識を打ち放流)もしくはランディングにするかポイントルールを計算しながら、2日間の合計ポイントで優勝を競い合う。
初日、スタートし1時間30分経過したころ「隆盛」チーム(奈良県天理市)にダブルでヒット。西浦利長さんが重さ109.8キロ全長2メートル82センチ、櫻井宏和さんが重さ108キロ全長2メートル98センチのクロカワカジキをほぼ同時に釣り上げた。櫻井さんは「何度かカジキ釣りに行っているが今まで釣ったことはなかった。今回が初めて」と笑顔でコメント。
昨年の同大会では、中学2年生(13歳)の少女が初参加で99.6キロのクロカワカジキを釣ったことが話題となった。「ラフウオーター」チーム(愛知県名古屋市)のその少女=清水美海(みみ)さんも今年も参加したが釣ることができなかった。
優勝は、2日目に15キロのライン(ハンディ=釣り上げた魚の重量の1.8倍)でカジキを釣りタグアンドリリース(150ポイント)した「ファンタジア」チーム(愛知県半田市)が逆転で勝利を勝ち取った。
JGFA事務局の岡田正文さんは「ダブルヒットすると、どちらか一方がバレたりするので2匹同時に釣り上げることは非常に難しい。キャプテンの菅野茂さんの船の操縦も素晴らしかったのだと思う。ファンタジアは最初から1.8倍になる最も細いラインを使用し逆転を狙っていた。タグアンドリリースで見事優勝。理想的な勝ち方だった」と総評する。
国内のビルフィッシュトーナメント(BFT)でビッグゲームと呼ばれる大会数は16。そのうちの一つでもある鳥羽BFTだが、東日本大震災の影響で、千葉BFT(千葉県銚子市)、茨城BFT(茨城県東茨城郡大洗町)、福島BFT(福島県いわき市小名浜)の3つのビッグゲームが中止を決定している。