志摩で水揚げされる新鮮なサバに付加価値を付け加工し全国販売する企業を育てようと、志摩市商工会(志摩市阿児町鵜方)が地域と共に支援事業に取り組んでいる。
同事業は、地域力活用新事業∞(無限大)全国展開プロジェクトの一環として「『志摩いつきさば』クラスタ形成によるサバ価値力アップ事業」。志摩の近海に居つくサバを「志摩いつきさば」と命名し、そのサバを使った商品を全国で販売できるようブランド化のため試行錯誤を繰り返している。
9月には、三重県立水産高校(志摩市志摩町)水産製造・増殖科の生徒と志摩の郷土料理を研究する志摩いそぶえ会(同)らと共に「マスタードソース煮」「トマトソース煮」の2種類のサバ料理を缶詰にした。そのほか、サバの塩辛とクリームチーズを合わせた「サバチョビチーズ」や「サバの冷薫のオリーブオイル漬け」などを試作、9月に東京ビッグサイトで開かれた「第10回グルメ&ダイニングスタイルショー秋2011」でも展示ブースを設け、来場者に試食してもらいアンケート調査を実施した。
11月29日に行われた第2回小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業委員会では、試作品の試食会とアンケート調査の分析報告会などが行われた。同委員会副委員長で追手門学院大学教授の吉村裕之さんは「アンケート結果を見ると、大都市部におけるサバの潜在的な市場は大きい。今後、『志摩いつきさば』をどこまでPRできるかが肝心」とアドバイスした。
今後、試作品をブラッシュアップし、来年2月の「第11回グルメ&ダイニングスタイルショー春2012」で再びアンケート調査を実施する予定。