鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽、TEL 0599-25-2555)で12月26日、「海獣の王国」の年末の大掃除が行われた。同王国で君臨する雄のトド「キンタ」もこの日ばかりは逃げ回っていた。
水槽の大きさは約12×13.5メートル四方、深さは約4.3メートル、水量約650トン。いつもは、3頭のトド「キンタ」「ロゼ」「ユズ」、2頭のハイイロアザラシ「バルト」「ポポ」、1頭のカリフォルニアアシカ「ビート」(「リック」は別の場所)が水槽の中で縦横無尽に泳いでいるが、大掃除のため海水が抜かれ水位が徐々になくなっていくと動きが鈍くなっていった。
海水が全て抜かれ、飼育員たちが高圧洗浄機やデッキブラシで掃除を始めると「キンタ」「ロゼ」「ユズ」「ビート」が空に向かって大きくほえ騒ぎ始め、水槽の中を逃げ回った。一方「バルト」と「ポポ」は背中を丸くしながらただ静かに掃除が終わるのを待っていた。
昨年は宮島水族館(広島県廿日市市)の改装工事のためトドの「キュータロー」と「コマチ」が「居候」していたため、にぎやかだったが、同館の完成で今年6月に「実家」に戻っていなくなっていた。
この日はトドとアザラシの体重測定も行われ、「キンタ」は520.4キロ、「ユズ」は216.2キロ、「ロゼ」は200.2キロで、前回よりもそれぞれ15.4キロ、7.4キロ、7.6キロ体重が増加。雄のトドは大きいもので1トン以上になるという。「キンタ」は7歳で、まだまだ成長盛りだ。
来年3月20日までの開館時間は9時~16時30分。入館料は、大人=2,400円、小人=1,200円、幼児(3歳以上)=600円。27日は、フンボルトペンギン48羽が生活するペンギン水槽の大掃除を予定。動物たちのにぎやかな師走はまだまだ続く。