伊勢から大阪までタクシー代金14万円を支払ったハプニングを落語にした桂三枝さんが乗ったタクシーに翌2月23日、吉本興業の「住みます芸人」として伊勢に住む三枝さん15番目の弟子の桂三輝(かつらさんしゃいん)さんが偶然乗り合わせるというハプニングがあった。
三枝さんのエピソードは、2月22日に桂文枝襲名奉告と襲名公演成功祈願のために猿田彦神社(伊勢市宇治浦田)で行った奉納落語で、用意した衣装の丈が短く着るものがないことに気付き、深夜だったため仕方なく伊勢からタクシーに乗って自宅のある大阪まで往復14万円かけ取りに行ったことを落語にした。翌日、メディアが大きく取り上げ話題になった。
三輝さんは、その翌日の昼ごろ、神戸に出張のため自宅のある河崎から伊勢市駅までタクシーを拾ったが、そのタクシーが偶然にも師匠が乗ったものと同じ車だった。
広域伊勢志摩圏内で営業するタクシーの車両台数は300台以上(2011年10月1日現在の登録数)で、単純に計算すると300分の1の確率になる。
三輝さんは2月25日、河崎商人館(河崎)で三枝さん12番目の兄弟子の桂三幸(さんこう)さんと入門2カ月後輩の弟弟子の桂ちきんさんの3人で「爆笑落語会」を伊勢で初めて開いた。師匠と同じタクシーに乗ったエピソードは、その落語会での話。自分のエピソードを師匠は落語に変えて笑いを取ったのに対して、弟子の三輝さんは次のように披露。
三輝「みんな聞いてください~。すごいことがあったんです」
三輝「実は師匠の乗ったタクシーに翌日僕も乗ったんです…」
場内「…(静)」
三輝「…(汗)」
三輝「ただそれだけでオチはないんですがね~(汗)(汗)」
師匠のようにはうまく笑いには変えられなかった。
三輝さんは毎夜22時~23時、ユーストリームで自身の番組を生放送している。仕事がある時は伊勢から離れ、ないときはひたすら落語の勉強とネタ作りに励んでいるという。現在、自宅を20人程度が入る会場に改装中。3月18日に鈴鹿市内で開催する「鈴鹿お笑いフェスティバル」にも登場する。