陸上自衛隊のヘリコプターを約40年間整備するなどし、今年の3月に退役したばかりの小川満さんが5月から、広域伊勢志摩圏内を巡回するたこ焼きの移動販売店「伊勢のたこみつ」(伊勢市小俣町、TEL 090-1985-0010)を開業し第2の人生を歩み始めている。
小川さんは1975(昭和50)年入隊。明野駐屯地(同)に配属され、観測ヘリコプターOH-6(オスカー)、多用途ヘリコプターUH-1(ヒューイ)、対戦車ヘリコプターAH-1S(コブラ)の整備を主な任務とした(12年間北海道・北部方面ヘリコプター隊へも配属)。
開業のきっかけを小川さんは「たこ焼きが好きだったのでプライベートでたこ焼きを焼いて家族で食べていた。現役時代に後輩を自宅に招いてたこ焼きパーティーをしたが失敗した。その時味わった屈辱から、一度に45個焼けるガス式の本格的な鉄板を購入し、おいしいたこ焼きの追求、研究に没頭した」と振り返る。
お好み焼きやたこ焼き店の開業を支援する大阪の若竹学園(大阪市)の「たこ焼きコース」にも2日間通いたこ焼きの基礎を学んだ。移動販売車もオリジナルのカラーリングで自身をキャラ化した「眼鏡を掛けたタコ」もデザイン。容器は昔ながらの木の舟型を使う。「味はシンプルに大阪風のたこ焼きソース味とネギポン酢味の2種類。40年間銃弾にも耐える硬いヘリコプターをいじってきたが、今度はとても柔らかいたこ焼きが相手に(笑)」。
現在固定化している販売場所は、日曜10時~17時=喫茶・食事「田園」(度会町大野木)、火曜9時~19時=スーパー「ぎゅうとら小俣店」(伊勢市小俣町)、金曜午後=「自宅前」(同本町1099)。そのほかはブログで確認できる。小川さんは「眼鏡を掛けたタコの移動販売車を見つけたら気軽にお立ち寄りいただければ」と呼び掛ける。
たこ焼きの価格は2種類とも10個入り400円。