伊勢志摩国立公園内にあるアメリカンスタイルのオートキャンプ場「伊勢志摩エバーグレイズ」(志摩市磯部町、TEL 0120-592-364)の「グランピング(glamping)」が人気を集めている。同施設の「グランピングサファリテント」は3カ月先まで予約が取れない状態だ。
今年10周年を迎えた同キャンプ場は、伊勢神宮の森から流れる清流を源とする湿地帯に隣接している環境が、アメリカ・フロリダ州南部に位置する亜熱帯の湿地帯「エバーグレーズ国立公園」と類似することから「伊勢志摩エバーグレイズ」と命名。湿地帯は県内有数の渡り鳥の飛来地としても知られる。米直輸入のキャビンやトレーラーホーム、リゾート仕様のテントサイトなどが充実し、湿地帯をカナディアンカヌーで探検する「カヌーエクスプローラー」は迷路になったアクティビティの一つ。
グランピングとは、「グラマラス(glamorous)」と「キャンピング(camping)」の造語で、高級ホテルのような環境やサービスを提供し、キャンプならではの自然を楽しむキャンプスタイルのことをいう。近年ヨーロッパやアメリカなどでも注目され人気が高い。日本ではいち早く同施設が導入し注目を集めている。
今春完成したばかりの「グランピングサファリテント」は宿泊受け付けを始めて現在まで全て予約で埋まり、11月までほぼ予約が取れない状態。昨年5月~7月にキャビンタイプの「カリフォルニア」に「グランピングプラン」を提供したところそちらも予約でいっぱいになったという。同施設の横山裕一ディレクターは「ご利用いただいた方には大変好評。グランピングというキャンプスタイルへの関心の高さに驚いている」と話す。
グランピングサファリテントには、エアコンや洗浄式トイレ、冷蔵庫、調理器具などはもちろん、カナディアンカヌーやWeber社製のガスグリル、キャノピーベッドなどを備える。客は何も持たずにやってきてもキャンプを楽しむことができる。
同施設オーナーの松本寛さんは「これまでオートキャンプ場を運営してきて、グランピングのような高級感のある上質のキャンプスタイルを提案して、お客さまの反応を見ていたがとても好評だった。何かいいネーミングがないか?とこれまでずっと考えていたが、グランピングという言葉ができて、とても言い得ていると思う。まさにわれわれが提供しているサービスがグランピング」と自信を見せる。
「グランピングサファリテント」は、1ポンドステーキや伊勢志摩産の魚介類などがセットされたアメリカンバーベキューの夕食が付き、料金は大人2人で3万5,800円~5万2,200円。