志摩市内で12月7日、「伊勢志摩サイクリングフェスティバル」が開催された。
伊勢志摩の冬の味覚・志摩産の「カキ」や「アオサ」、スペイン料理の「パエリア」などおいしい物を食べながら自転車で走る同イベントは今回が初めて。タイムを競うレースではなく、伊勢志摩の風光明びな自然やグルメを楽しみながら、自転車で走ることを目的にしたファンライドで、開園前の志摩スペイン村(志摩市磯部町)パルケエスパーニャを走ったり、「カキ」が食べられたりすることから人気を集め、初回イベントにも関わらず、当日は東京や埼玉、山口や香川など全国から901人が集まった(応募者数973人)。
志摩スペイン村を発着点に、スペインの町並みを再現したパーク内を走行、的矢大橋を渡って山や市街地、海岸線など一般公道や自転車道を走る全長約40キロのコースを設定。実行委員の大山毅さんは「前半は上級者が好む山岳コースを、後半は初心者やファミリーが楽しめるようなコースを設定した」と話す。
当日は、伊勢志摩から直線距離で200キロ以上ある富士山が朝から昼過ぎまで見えるほどの絶好のサイクリング日和。参加者たちは第1エードステーションで焼きカキやアオサ汁、第2エイーステーションでは「海女のおやつ」干し芋の「きんこ芋」や志摩特産のアイスクリーム、ゴールではスペイン料理パエリアに舌鼓を打っていた。サイクリストアイドルグループの「ちゃりん娘(こ)」9人も参加者たちと一緒に自転車に乗りイベントを盛り上げた。
普段は、開演前に入ることはもちろん自転車で入ることなどあり得ない志摩スペイン村の中では、記念撮影をする参加者、町の商店に入って買い物をする参加者など、それぞれに思い思いの時間を過ごしていた。
大山さんは「伊勢志摩の旬でおいしいものを食べ、美しい自然を見ながら楽しく走ってもらうことで、自転車の素晴らしさを再認識してもらうことを狙った。うれしいことに、初めてサイクルイベントに参加した人が343人もいた。そういった人たちに伊勢志摩の魅力、自転車に乗ることの楽しさをもっともっと実感してもらうためにも今後も継続的に開催していきたい」と話す。