落語家の染弥改め三代目林家菊丸さんが1月19日、導きの神様「猿田彦神社」(伊勢市宇治浦田)へ襲名奉告と2月11日から三重県内で開かれる襲名披露公演の成功祈願を行った。
「林家菊丸」の初代は江戸時代後期、2代目は明治の初期にそれぞれ上方落語会で活躍(詳細はわからない)。115年ぶりに襲名した菊丸さんは昨年9月27日、「なんばグランド花月」で襲名披露公演を行った。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の落語家で三重県亀山市出身、1994年に四代目林家染丸師匠に入門。
この日は、伊勢神宮内宮(ないくう)宇治橋前からおはらい町通りを通り同神社までの道のりを、のぼりを掲げながら練り歩き襲名をアピールすると、「襲名おめでとう」などと声を掛けられていた。同神社に着くと菊丸さんは、同神社と境内社で古事記・日本書紀に書かれている岩戸伝説の中でアマテラスを岩屋から出し、世の中を「笑い」で暗黒の世界から救出したとされる神様アメノウズメを祭る佐瑠女(さるめ)神社に、それぞれ手を合わせた。
菊丸さんは「成功祈願を無事に終え、とてもすがすがしい気持ち。2月からやっと地元三重県でお披露目をすることができる。明治時代に活躍した菊丸が復活する。古典落語も新作落語もやる『平成の菊丸』と認めてもらえるように頑張りたい」と思いを言葉にした。
県内での襲名披露公演は、2月11日三重県文化会館(津市)、3月15日亀山市文化会館(亀山市)、5月23日(伊賀市)、9月6日(四日市市)の4公演を予定する。問い合わせは、よしもとクリエイティブエイジェンシー東海支社(TEL 052-252-7250)まで。