古事記に登場する力持ちの神様「天手力男命(あめのたぢからおのみこと)」と芸能の神様「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」をイメージした日本酒「天手力男」と「宇受売さん」が1月15日、書籍や酒類を販売する多気ブックセンター(多気町相可、TEL 0598-38-4361)から発売された。
同センター社長の小野孝男さんは「『天手力男』は濃淳でコクのある力強いお酒。『宇受売さん』はユズの香り豊かな女性らしい甘さと優しさのあるお酒。 天手力男命を祭る『佐那神社』(仁田)が今年3月13日、20年に一度の遷座祭が開催される。天手力男命や佐那神社を多くの人に知ってもらええる機会になれば」と話す。
「天手力男」は山廃仕込み純米酒で1.8リットルと720ミリリットル瓶を、「宇受売さん」はユズにごり酒で720ミリリットル瓶を用意。共に「鉾杉(ほこすぎ)」ブランドで知られる日本酒を製造する河武醸造(五桂)が手掛けた。
同センターは、佐那神社の主祭神天手力男命の書籍「古事記 天手力男」を昨年3月に出版。同町で1月17日に開いたコスプレイベント「おたコス2(おいないTAKIコスプレ祭り)」では、天手力男命と天宇受売命をキャラクター化した「タジオ」と「ウズメ」も初お披露目され、佐那神社に同酒を奉納した。
同神社は、スポーツ・力の神様「天手力男命」、占いの神様「曙立王(あけたつのみこ)」、芸能の神様「天宇受売命」などを祭る。創立年代は不詳だが、古事記に「手力男神者坐佐那懸也」と記載されていることから1300年以上の歴史があると考えられている。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩穴の中に隠れて世の中が真っ暗になり、それを憂い神々が協力し合いながら天照大御神を中から出す作戦を展開する「岩戸伝説」で、天手力男命は岩戸を力ずくで動かした神様、天宇受売命は岩戸の前で神々を笑わせながら踊った神様。
価格は、「天手力男命」は1.8リットル=2,808円~、720ミリリットル=1,458円~、「宇受売さん」は1,404円~。「天手力男命」と「宇受売さん」720ミリリットルの2本と「古事記 天手力男 」のセット(4,158円)も用意する。同センターとネットショップで取り扱う。