志摩市の賢島と伊勢市駅前に6月1日、放課後デイサービス「よよこ~クラブ」が同時オープンした。運営する通信制高校「代々木高校」(志摩市阿児町、TEL 0599-43-6177)では現在、生徒を募集している。
障がいを持つ子どもたちの生活を支援する「放課後等デイサービス」事業は、2012年の児童福祉法改正に伴い創設されたもの。これまでは障がいの種類や年齢によって受けられるサービスが決められていたが、改正後は共通のサービスを受けられるよう一元化された。
対象年齢層は主に6歳~18歳で、特別支援校の放課後や休校日に受け入れを行い、療育と学童保育を担う。利用料は、子を持つ各家庭の所得に応じて自治体が上限月額を定め、全体額の9割が補助され1割負担で利用できる。
2013年4月に東京本部(東京都渋谷区)で放課後デイサービス施設をオープンした同社では、これまでの実績を基に本年度からサービスを開始。コース内容は、メンタルサポート、コミュニケーションサポート、ソーシャルサポート、学習サポートなどを行う「療育学習コース」(平日=15時~18時、学校の長期休暇期間=9時~18時)、「療育フリースクールコース」(平日=10時~15時、希望により最大18時まで)の2コース。
一色真司校長は「同じ時間に同じ場所で同じ年代の子どもたちが同じことをして同じ判断軸で評価される。この『みんな同じという呪縛』から外れると、『落ちこぼれ』『問題児』にされ、押し潰されてきた子どもたちがどれほどいたことか…。育ちの過程のさまざまな領域で凸凹の発達がある生徒の多くがこうした環境で苦しんでいるが、もう少し客観的に分析し理解し専門的に学んでいくことで、もっと生きやすくなるはず。みんな一緒じゃなくていい。自分のペースで少しづつ成長していけたら」と話す。
同デイ施設指導員の川崎古斗江(ことえ)さんは「対象の子どもを抱える保護者の方がどんなことでお困りなのかを聞きたい。一人一人が直面する課題に対して共に取り組み、子どもたちの苦手なことを減らし、得意なことを見つけて、増やせるよう活動していきたい」と意気込む。
受け入れ対象学年は、賢島は中学生と高校生、伊勢(伊勢市本町、TEL 0596-29-3388)は小学生~高校生。問い合わせは同施設のフェイスブックページまで。