三重のローカル季刊誌「NAGI(凪)」66(秋)号が9月1日、発売された。発行は「月兎舎(げっとしゃ)」(伊勢市馬瀬町)。
今号の特集は三重県内の「自然遺産」。県内には今年指定70周年の「伊勢志摩国立公園」と指定80周年の「吉野熊野国立公園」の2つの国立公園があり、豊かな自然景観を持つ(国立公園は全国に32カ所)。ユニークな岩が楽しめる「御在所岳中道」(菰野町)、3つの海跡湖を眺めることができる「座佐の高(ざさのたか)」(南伊勢町)、日本一の清流「宮川」の上流に残る原生林に深く刻まれた渓谷「大杉谷」(大台町)、三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台になった「神島」(鳥羽市)のカルスト地形など11カ所をライターが歩いて感じたことを紹介する。
石の研究を続ける伊勢市の南平秀生さんや志摩市出身で野鳥を撮り続ける写真家の廣辰司さん、菰野町出身のキノコ採集者、小林まゆみさんから自然ウオッチングの楽しみ方を聞く。
編集人の坂美幸さんは「素晴らしい自然が近くにあるのに、そこに意識が行かないのは非常に残念。手つかずの自然が魅せる造形美を探しに、外に出てみてほしい。NAGI秋号を小旅行計画のお供に加えていただければ」と話す。
価格は700円。三重県内の書店などで取り扱う。