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伊勢神宮内宮の参道往復1.6キロの支援 有償ボランティア養成講座始まる

伊勢神宮内宮の参道往復1.6キロの支援 有償ボランティア養成講座始まる

伊勢神宮内宮の参道往復1.6キロの支援 有償ボランティア養成講座始まる

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 障がい者や高齢者の伊勢神宮内宮(ないくう)参拝をサポートするための仕組みづくりが、来年2月から稼働する。

【その他の画像】「伊勢おもてなしヘルパー」説明会

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 伊勢神宮は日本人の総氏神と呼ばれる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭り、一度は参拝したい場所として人気が高く、第62回式年遷宮があった2013年には1400万人以上の参拝客が訪れている(2014年=1000万人以上、2015年=800万人以上)。それに伴い車いすを使用して参拝する人も増加傾向で、2013年は1万7262人、昨年は1万2845人だった。

 足が不自由な人にとって一番の心配事は、宇治橋を渡って玉砂利の敷き詰められた参道を正宮(しょうぐう)まで歩けるか。参道の距離は、内宮が片道約800メートル、往復で1.6キロ。外宮(げくう)は片道約400メートル。さらに内宮正宮前には25段の階段(遷宮前は32段)がある。

 そこで、内宮参拝に特化したサポートを恒常的に運営できるようにと、伊勢市、皇學館大学(伊勢市神田久志本町)、伊勢市観光協会(本町)、伊勢商工会議所(岩渕)、伊勢おはらい町会議(宇治浦田)、伊勢志摩バリアフリーツアーセンター(鳥羽市鳥羽)の6団体で構成する「伊勢おもてなしヘルパー推進協議会」が昨年5月25日に立ち上がった。事務局は伊勢志摩バリアフリーツアーセンター(TEL 0599-21-0550)。

 同センター事務局長の野口あゆみさんは「車いすによる内宮参拝は、これまでも当センターのボランティアや『車いすde伊勢神宮参拝プロジェクト』による無償のサポートなどを案内してきたが、限界がある。式年遷宮のあった2013年には多くの問い合わせがあったが、お断りをしなければならない悔しい思いをした」と打ち明ける。

 同協議会は、有償ボランティア「伊勢おもてなしヘルパー」を養成し、来年2月からの稼働を目指す。「伊勢おもてなしヘルパー」になるには計4単位の研修を受講することが条件。1回目の申し込み締め切りは10月10日。

 同協議会座長を務める同大学准教授の板井正斉さんは「おそらく、全国で初めての取り組み。これから伊勢のおもてなしを一から作っていくことができれば。将来的にはこの仕組みを独立させ運営できるように育てていきたい」と話す。

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