伊勢市出身の女性ジャズシンガー・板谷薫さんと「Azoo(アズー)」のジャズコンサートが9月23日、伊勢志摩ロイヤルホテルで開催された。主催はメロディーハウス(志摩市阿児町鵜方、TEL 0599-44-1235)。
板谷さんは同市川端町出身で、松阪女子高校(現三重高校)、三重大学音楽科を卒業。有田(うだ)小学校、二見小学校、南海小学校で教師の経験も持ち、現在は名古屋を中心にジャズシンガーとして活動、3年目を迎える。2006年1月に結成されたAzooは、東京を中心にジャズをベースにしながらも、ポップスの軽快さを大切にした、気楽に楽しめるステージを展開している。
Azooのメンバーは、五十嵐一生さんや日野皓正さんのグループでも活動経験を持ち、寺井尚子さんが師事したことでも知られる納谷嘉彦さん(ピアノ)、アニメ「ルパン三世」のサウンドトラックで知られる大野雄二さんのバンドで活動する俵山昌之さん(ベース)、阿川泰子さんのバックバンドで日本テレビ「オシャレ30:30」にも出演経験のある藤井学さん(ドラム)、日本を代表するアカペラコーラスグループ「TRY-TONE(トライトーン)」に在籍し、掃除機や洗濯機の「音まね」もこなす北村嘉一朗さん(ボイスパーカッション)の4人。
今回のコンサートはメロディーハウスの剱山啓助さんと納谷さんが30年来の友人ということから実現した。本来「奥山みなこ&Azoo」として奥山さんをボーカルとして活動しているが、この日は奥山さんの調整日のため、納谷さんが板谷さんに声をかけてAzooとの初めてのセッションライブとなった。
観客は60人限定で、板谷さんの声とAzooメンバーの一流の演奏に酔いしれた。演奏曲は11曲とアンコール曲「テネシー・ワルツ」の合計12曲。途中北村さんの掃除機、車の通過音(晴れの日・雨の日・雪の日バージョン)、ジェット機などの「音まね」も披露され、笑いに包まれる一幕も。
ライブを観覧した中村さんは「地元にこんな美声の持ち主がいるなんて初めて知った。今後、板谷さんにも注目したい。北村さんのボイスパーカッションテクニックには圧倒されたが、それぞれが最高のハーモニーを奏でていた。一流の演奏をこんな近くで聴くことができて感動した」と話している。
板谷薫さんは11月1日、バースデイライブを「スターアイズ」(名古屋市)で、「奥山みなこ&Azoo」はサックス奏者の小林香織さんをゲストに招き10月27日、「かもめ」(横浜市)でライブを予定している。また2008年1月1日に「奥山みなこ&Azoo」でのファーストCDの発売も決定している。