志摩市出身の30歳の男女約120人が2月12日、賢島の「宝生苑(ほうじょうえん)」(志摩市阿児町)で「三十路式」を行った。
1986年4月2日~1987年4月1日生の志摩市出身者が対象。三重県初として2015年に始まった「志摩市三十路式」は今年で3回目。成人式から10年が経ち30歳という節目を祝い、経済的に自立する者同士が、郷土愛をより深め地域社会との絆を強化しこれからの人生や未来を考え行動するためのきっかけとなればとスタートした。
式典で竹内千尋志摩市長は「志摩市は毎年千人、10年で1万人の人口が減少してしまった。如何に活力を出していくか?ここにいる皆さんに期待している。30歳から40歳を如何に頑張るかが人生を決定付ける」。第1回の三十路式を開催した当時の実行委員長・桝屋善大(ますやよしひろ)さんは「現在1歳の自分の子どもが20年後、成人したがいざ働こうにも就職先がなく仕方なく県外へ出て行くと言った時に、本当に子どもを守れていたのか?と考えてしまうだろう。そうならないためには地域の祭りに参加する、地元で買い物をするなど小さな意識の変化、継続した行動が大切」と挨拶した。
その後「生産世代の中心としての自覚を持ち、経済に貢献し、地域課題について自ら解決策を模索し実行します」「志摩の豊かな自然の恵みを誇りとし、100年先の子どもたちに繋いでいけるように自然を守ります」「志摩に受け継がれてきた文化や歴史、伝統行事を愛しその素晴らしさを発信し次世代に伝えます」と書かれた三十路宣言が実行委員会メンバーから披露され竹内市長に証書が手渡された。
同実行委員長の里中亮太さんは「旧友とのつながりをより深めて、ふるさと志摩のことをますます好きになってもらえるようにと思い開催した。この思いを後輩たちに引き継いで行きたい」と話す。
式典が終わると参加者は、昨年5月に開催された主要国首脳会議「G7伊勢志摩サミット」で安倍首相が議長国記者会見場に選んだ庭園で真珠いかだ浮かぶ英虞湾をバックに記念写真を撮った。