千羽鶴プロジェクト実行委員会(志摩市阿児町)が5月30日、三重県庁(津市)を訪問し世界平和祈願のオリジナルカップ&ソーサー2客を鈴木英敬三重県知事に贈呈した。
G7伊勢志摩サミットに出席した各国首脳たちに、同カップ&ソーサーを届けて世界の平和を願って活動する同実行委員会。
昨年5月26日27日に行われた「G7伊勢志摩サミット」。ちょうど1年経過した5月26日には「伊勢志摩サミット記念館サミエール」(同)が近鉄賢島駅にオープンした。
昨年同実行委員会は、高級食器「ナルミ」(愛知県名古屋市)のマザー工場がある三重ナルミ(志摩市磯部町)の協力を得て「MADE IN ISESHIMA 」の同カップ&ソーサーを完成させた。同カップ&ソーサーのトータルデザインは、佐賀県出身名古屋市在住の書家・小林勇輝さんの詩「生キトシ 生ケルモノガ 幸セデ 在リマスヨウニ」の文字が折り鶴の形になった作品をモチーフに小林さんが自らが担当した。特にソーサーには8羽の折り鶴が手をつないでいるように見える「桑名の千羽鶴」の連鶴「八つ橋(やつはし)」の形に偶然なった。
同実行委員会は、首脳たち用に20セットを準備し、伊勢志摩サミット三重県民会議(津市)に寄贈。伊勢志摩の海をイメージした和紙で折った連鶴の「八つ橋」も首脳たちの元に届けようと広島市在住の折り紙講師・久保田和子さんが心をこめて折った。
サミット初日の26日、ヨアヒム・ザウアー・ドイツ首相夫君,ソフィー・グレゴワール=トルドー・カナダ首相夫人、マウゴジャータ・トゥスク欧州理事会議長夫人と安倍昭恵首相夫人の配偶者プログラムにおいて三重県立相可高等学校(多気郡多気町)食物調理科の高校生たちが調理する昼食会で、同カップ&ソーサーが使われることになったが、当初の計画だった首脳たちへ届けることはまだ達成できていない。
同実行委員会はサミット開催から1年経過し、サミットを成功に導いた鈴木知事へ感謝の気持ちと、国の首脳たちに同カップ&ソーサーを届けてもらうために、そしていつまでも伊勢志摩サミットが三重県の地で開催されたことを忘れず思い出して、世界平和実現への思いを込めて後世につないでもらうために、鈴木知事に同カップ&ソーサーを手渡した。この日は名古屋から小林さん、広島から久保田さんも駆け付けた。
鈴木知事は「平和というものをアクションに起こすことって難しいのに、『八つ橋』を折ったり、『カップ&ソーサー』を作ったりと、実際にアクションに起こしこのように機会を作ってくれたことはとても素晴らしいこと。私自身もこれでしっかりとコーヒーを飲んで、国のトップの皆さんにPRしていきたい」と話す。
同カップ&ソーサーと折り鶴の「八つ橋」は伊勢志摩サミット記念館サミエールで展示している。