神宮美術館(伊勢市神田久志本町、TEL 0596-22-5533)の庭園で現在、サクラとモミジが同時に咲き、来館者の目を楽しませている。
同館は、1993年の第61回神宮式年遷宮を記念して創設。伊勢神宮に奉納された文化勲章受章者や文化功労者、日本芸術院会員、重要無形文化財保持者らの絵画や書、彫塑、工芸品などを展示する。所蔵作品は約400点。
サクラとモミジの共演は、庭園の見える展示廊の大きな窓から見ることができるため、来館者からは「窓枠が額になってサクラとモミジが絵画作品のように見える」との声も。サクラの品種は秋に花を咲かせる四季ザクラでモミジはまだ緑の葉もあるが、一夜一夜日を重ねる度に赤くなっている。
現在同館では、伊勢神宮に奉納された着物や帯などを展示する企画展「繊細な技法の彩り~次世代へつなぐ心と技~」が開かれている。同展は、親子と子、師匠と弟子を合わせて展示する「師弟シリーズ」4回目。人間国宝で友禅染の染織家の森口華弘(かこう)さん(1909~2008年)の友禅訪問着「麗光(れいこう)」と、その息子で三越の紙袋のデザインなども手掛ける同じく人間国宝の森口邦彦さんの友禅訪問着「菱の葉文様」など師弟関係にある作品が展示されている。11月27日まで。
開館時間は9時~16時30分。木曜休館。観覧料は、大人=500円、中学生以下=100円。