伊勢神宮内宮(ないくう)で1月30日、神宮消防出初(ではじめ)式が行われた。
神宮消防組は、1882(明治15)年12月に組織され、内宮を神宮消防第1組、外宮(げくう)を第2組、瀧原宮を第3組、伊雑宮を第4組の計4組で編成。神宮内で働く衛士と18歳以上の男子周辺住民らにより、各組組長、副組長、消防手の7~13人で構成。ポンプ車1台、小型動力ポンプ積載車6台の計7台を所有する。
小松揮世久(きよひさ)大宮司、亀田幸弘少宮司ら出席のもと行われた同式には、内宮と外宮の消防組員ら32人が参加。参集殿北側広場に整列し、正宮遥拝、服装点検の後、永年勤続表彰が寺田彰さん、大西喜久夫さん、滝川修一さんに贈られた。
赤坂正行警衛部長は「昨年の台風21号は伊勢地域に甚大な被害をもたらした。より一層、防災、減災の意識を高めて行かなければいけない。昨年879万人の参拝者をお迎えした。安全で安心に参拝していただけるように、より訓練に精進してほしい」と訓示した。
その後、神宮所有の消防車5台が出動し、神楽殿北側の御池(みいけ)に向けて一斉に放水した。