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志摩の樹齢360年「天の岩戸」そばの一本桜、山桜と10年に1度の共演

志摩の樹齢360年「天の岩戸」そばの一本桜、山桜と10年に1度の共演

志摩の樹齢360年「天の岩戸」そばの一本桜、山桜と10年に1度の共演

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 樹齢360年以上といわれ、「天の岩戸(あまのいわと)」(志摩市磯部町)の近くに咲くオオシマザクラ「岩戸桜」が現在、満開を迎え人里離れた山間に多くの人を集めている。

【その他の画像】天の岩戸そばに咲く樹齢360年以上のオオシマザクラ

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 アマテラスがスサノオの悪事を憂い、天の岩戸に引きこもって国中が真っ暗闇になるという神話「岩戸伝説」。事態を打破しようと神々が話し合い、オモイカネがアイデアを出し、アメノウズメが岩戸の前で踊り、そのほかの神々が大笑いし楽しく盛り上がる。アマテラスが不思議に思い岩戸から顔を出したところに、イシコリドメが作った八咫鏡(やたのかがみ)をアメノコヤネとフトダマがアマテラスに差し出し、鏡に映った自分に驚いた瞬間、アメノタヂカラオが岩戸を引き開け岩屋から救出する。

 「天の岩戸」は、伊勢神宮の森で守られた山裾にあり、パワースポットとして近年注目されている。そこから流れる水は名水百選(1985年)に選ばれた。「真珠王」となった御木本幸吉は、真珠養殖事業の成功を祈って「天の岩戸」への参拝を欠かさなかった。

 「岩戸桜」は、江戸中期に書かれた当時の観光ガイドブック「伊勢参宮名所図会」(1797年)巻五の「家建(やたて)の茶屋」の挿絵の中に描かれ、樹齢360年以上といわれている。品種はオオシマザクラで純白の花と同時に緑の若葉を伴って咲き、さらに雄しべが花弁のように変化し旗状になる珍しい「ハタザクラ」でもある。

 4月1日には、「岩戸桜」の前で恵利原早餅つき保存会(同)による早餅つきと「天の岩戸」から湧き出る名水でいれた茶の振る舞い「桜と餅と名水を楽しむ会」も行われる。早餅つきは11時~15時の時間帯で随時行う予定。

 同保存会の谷崎豊さんは「今年は岩戸桜の背後に咲く山桜も咲くという珍しい年になっている。咲く時期が違うので両方咲くのは10年に1度見ることができるかできないか。お花見はもちろんお餅を食べに足を運んでいただければ」と呼び掛ける。

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