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鳥羽商船高専生がマダイ養殖にAI活用給餌装置開発 ITコンテスト世界大会へ

鳥羽商船高専生がマダイ養殖にAI活用給餌装置開発 ITコンテスト世界大会へ

鳥羽商船高専生がマダイ養殖にAI活用給餌装置開発 ITコンテスト世界大会へ

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 鳥羽商船高等専門学校(鳥羽市池上町)の学生が海面養殖の自動給餌装置にAI(人工知能)を搭載したシステム「EFFECT(エフェクト)」を開発し、4月16日に東京で開催されたITコンテスト「Imagine Cup(イマジンカップ)」の日本予選大会で優秀賞を受賞し、世界大会出場の切符を手に入れた。

【その他の画像】マダイ養殖にAI活用

 IT技術を活用して地域の問題を解決しようと取り組む同校。伊勢志摩の沿岸域でマダイやシマアジを養殖する漁業者から「最適な自動給餌システムができないか」と相談があり、制御情報工学科5年の河口祭(まつり)さんと世古口英大(ひでひろ)さん、生産システム工学専攻科1年の服部魁人(かいと)さんの3人のチーム「ezaki-lab」が取り組んだ。

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 漁業者は、少子・高齢化による後継者不足や不安定な魚の市場価格などの問題を抱えている。給餌は現状、人の手で行うか市販されているタイマー式の自動給餌装置で行っている。最初は、いけすにネットワークカメラを設置し画像を遠隔で確認して給餌する方法を試したが、それでも時間と人手が必要になる問題が解決されないため、AIを活用し魚にとって最適な量の餌をストレス無く与える方法を日々学習させ、完全自動化を目指して問題解決に取り組もうと考えた。

 河口さんは「人工知能には出荷時期と魚のサイズから逆算し1日どれくらいの餌を与えるかを決定し、その日の水温や干満データから何時にどの程度の量の給餌を行うかを決定し、その時に予定通り餌を食べたか食べないかをネットワークカメラの画像から魚の活性判定を行い餌の量を調整するようにプログラミングした」と説明する。今後は「人工知能が蓄積するデータから学習し、最適な給餌を実行することができるかを見極め、現在約95%の活性判定を3年くらい掛けて99%以上の精度に高めその結果、コストを1割下げられれば」。

 イマジンカップは、マイクロソフトの創設者・ビル・ゲイツさんの発案で2003年から始まった世界最大の学生向けITコンテスト。これまで15年間で190を超える国から延べ200万人以上の学生が参加。世界大会の賞金は最大10万ドル(約1,100万円)。2014年に同校のチームが、核家族化が進む現代社会が抱える問題を解決しようと「ぬいぐるみ」をインターフェースにした遠隔コミュニケーションシステムを開発し、日本代表として出場した。