志摩の観光ボランティアグループ「志摩の国 案内人(びと)」(志摩市大王町、TEL 090-3466-7512)が8月5日、伊勢志摩の「磐座(いわくら)」についての勉強会を志摩市歴史民俗資料館(志摩市磯部町)で開いた。
伊勢志摩の観光地などを案内している同グループは現在、志摩市在住の8人が自分たちの空いた時間を活用しボランティアで活動している。
同勉強会は、志摩のことをもっと知ろうと「富士信仰(=浅間さん)」のある山や祠(ほこら)について研究し、磐座についても2年前から調査する鳥羽郷土史会の江崎満さんが講師を務めた。
江崎さんは「この地域は中央構造線や仏像構造線の上にあることが信仰に結びついている。山頂付近にとても硬い白チャートが数多く見られること。白チャートは光る石であることから鏡岩や灯明岩などと呼ばれ信仰の対象となってきた。(伊勢神宮を創建したヤマトヒメがヤマトタケルに手渡した)火打ち石でもある」と説明。そのほか、竜神信仰、竜宮信仰が岩礁を生み出し豊富な海の幸をもたらしている地域の地質上の特徴なども説明した。
同グループ代表の瀧勇さんは「以前、江崎さんのお話をとても興味深く聞き、学べば学ぶほどもっと知りたいと好奇心が湧いてきた。その思いをほかの人にも感じてもらいたいと思い勉強会を企画した」と話す。
瀧さんは「志摩市には参観(登れる)灯台、『丸い大王埼灯台』と『四角い安乗埼灯台』が2カ所もある。景観の素晴らしい大王崎の波切は多くの絵描きさんが絵を描いている。伊勢神宮内宮(ないくう)の別宮・伊雑宮(いざわのみや・いぞうぐう)や天の岩戸、御座の石仏(潮仏)など見どころがたくさんある。さらに志摩の地は『太陽と海』日の出と夕日が心を癒やしてくれる。多くの人にその魅力を伝えたい。いつでも気軽に声を掛けていただければ。一緒に案内していただけるガイドも募集している」と呼び掛ける。