伊勢神宮外宮(げくう)、内宮(ないくう)で2月24日、天皇陛下即位30年を祝う臨時祭が行われた。
臨時祭は、外宮で5時から神饌(しんせん)を奉納する「大御饌(おおみけ)」が、続いて7時から幣帛(へいはく)と呼ぶ皇室より送られた五色の絹などを奉納する「奉幣(ほうへい)」、内宮でも同様に10時から「大御饌」、12時から「奉幣」が、小松揮世久(きよひさ)大宮司、亀田幸弘少宮司ら神職によって執り行われた。「大御饌」では、正宮(しょうぐう)石段下にある御贄調舎(みにえちょうしゃ)で神饌のアワビが神職によって調理(包丁で切り、塩を振り味付け)される。
伊勢神宮で執り行われる祭典には、大きく分けて「恒例祭」「遷宮祭」「臨時祭」の3つ。恒例祭は、毎年行われる祭典で10月の神嘗祭(かんなめさい)や6月と12月の月次祭(つきなみさい)、毎日朝夕2回行われる日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)など。遷宮祭は、20年に一度執り行われる式年遷宮に関連する祭典、臨時祭は、皇室や国家の重大事に際して行われる祭典をいう。
天皇陛下即位10年、20年の際にも臨時祭は執り行われ、昨年8月1日には皇太子殿下行啓に伴う臨時祭を執り行った。
伊勢神宮は3月15日、天皇陛下の譲位に際し神宮に譲位とその期日を勅使が奉告し幣帛を奉納する「退位及びその期日奉告祭」を行う。