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伊勢の呉服店「いけべ」がマスク専門店 伝統織物の浴衣生地使用

伊勢の呉服店「いけべ」がマスク専門店 伝統織物の浴衣生地使用

伊勢の呉服店「いけべ」がマスク専門店 伝統織物の浴衣生地使用

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 「きものサロン いけべ」(伊勢市御薗町、TEL 0596-21-1231)が4月4日、伊勢みそのショッピングセンター(同)内の店舗にマスク専門店を新設した。

【その他の画像】伝統織物の浴衣生地で作った布製マスク

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 伊勢地方の綿織物「伊勢木綿(いせもめん)」や福岡県久留米地方の綿織物「久留米絣(くるめかすり)」、新潟県小千谷地方の麻織物「小千谷縮(おじやちぢみ)」など国産の伝統織物を使用した洗える布製のマスクが店頭に並ぶ。プリンターで紙に印字した文字には「マスク専門店」とある。

 同店の山岡哲朗さんは「マスクがないなら作ればいいと思い2月の中ごろから、浴衣生地を使った布製マスクの生産を開始した。裏面の木綿の生地には50種類くらいの中から試行錯誤して選んだ。現在、新型コロナの影響で仕事がなくなった約40人の地元主婦の皆さんに作っていただいているが、店頭に並べるとすぐに無くなってしまうので、縫製のできる人も探さなければいけない状況」と説明する。

 無地の木綿製(660円)、伊勢木綿製(1,210円)、雪花絞り(せっかしぼり)の小千谷縮の麻製(2,750円)などさまざまな柄のマスクが並ぶ。裏面の木綿生地は2枚重ね仕様。サイズは子どもから大人用まで5種類を準備する。

 山岡さんは「東京日本橋の『竺仙(ちくせん)』、京都の『誉田屋源兵衛(こんだやげんべえ)』、『源氏物語』ブランドで若い人に人気の『堀井』などで作る浴衣生地も使っている。本当は着物として売りたいが、市場にマスクがない現状が少しでも解消できるならと思い準備を進めた。せっかくなら日本の伝統織物を生かしたマスクを着けていただければと思う」と話す。

 「本来ならマスクなんて無い方が幸せだと思う。新型コロナウイルス感染拡大を少しでも防止するための着物屋の生き残りを懸けた戦い」とも。

 営業時間は10時~19時50分。毎月第3火曜(1月、8月、12月除く)定休。

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