カメラマンの長谷川浩一さんと妻で料理研究家ののぞみさんが10月25日、キッチンスタジオ「Studio nozokitchen(スタジオのぞキッチン)」(多気郡明和町)をオープンした。
浩一さんは30代の頃、東京で外国人ファッションモデルを撮影するカメラマンとして活躍。若きモデル時代のミシェル・モナハンさんやエイミー・アッカーさんなど後にハリウッド女優となったモデルなど、人物を中心に撮影してきた。三重に戻ってからはネットショップの制作、運営・サポートを手掛ける夢や(多気郡明和町)に勤務。商材撮影や営業業務を行いながら、休日には料理撮影などを行う。
のぞみさんは、日本フィンガーフード協会認定講師(プロフェッショナルディプロマ)や食と旅をつなげるフードツーリズムマイスターなどの資格を取得する料理研究家・フードスタイリスト。「一時期食事が喉を通らなかったことがあり、食は生きる根っこだと思い、食べることの大切さを痛感したことがきっかけで、食の素晴らしさをお伝えしようと食について学び始めた」とのぞみさん。
「スタジオのぞキッチン」は、長谷川さんの自宅の倉庫をリノベーションし、数百年以上前の一枚板「神代(じんだい)杉」で作ったオリジナルテーブルを中央に、使われていなかった100年以上前の家具をきれいに磨きよみがえらせ食器棚に活用、古い茶わんなど食器類も活用する。松阪木綿のルーツである明和町の御糸(みいと)織りののれんを玄関に掛けた。
今後、料理が好きになる料理教室や季節に合わせた料理教室の開催、季節の弁当「ハレノヒ弁当」(1,500円20個~、2,000円15個~、3,000円10個~)の提供などのほか、食をテーマにした商品開発や撮影スタジオとして運営する。
のぞみさんは「この建物のように、昔からあるものを大切にする気持ちを持ち、みそやしょうゆ、日本の素晴らしい食文化を大切に伝えて行きたい。五感で食べることを意識して季節の移ろいを感じながら多くの人と一緒に、食を楽しんでいきたい。地域の特産を使ったフード商品開発やケータリングサービスなども積極的に進めていきたい。食に関する情報の発信を行う研究所のような場所になれば」と話す。
のぞみさんは「食べることが好きな人はもちろん、料理の盛り付けが苦手な人にも気軽に足を運んでいただければ」と呼び掛ける。
料理教室への参加、弁当の注文などは完全予約制。