伊勢神宮外宮(げくう)北御門前に11月1日、麻の実を使ったピザを提供するカフェ「ASAFUKU CAFE(麻福カフェ)」(伊勢市本町、TEL 0596-64-8111)がオープンした。
運営するのは、麻を用いた日用品の製造販売を行う「麻福(あさふく)」(同)。同店は、同社の麻に関する商品などを販売、提案する実店舗内に併設。オープンエアで天井の高い空間にイートインスペースを設置。換気よい空間でコロナ禍における感染不安を軽減した。
同社社長の北村隆匡さんは「これまで、『麻(ヘンプ)の恵で健康快適なくらしを』をキャッチフレーズにオリジナルの衣料品や寝装、インテリア品を製造販売してきたが、カフェ開店を契機に、麻の実ナッツや麻の実オイル、麻の実粉など食べる麻の具体的な提案を行い、衣食住にわたり、総合的な麻の健康快適なくらしを提案していきたい」と話す。
提供するメニューは、北海道産小麦と麻の実粉をブレンドし、白神こだま酵母は、秋田県と青森県の県境にまたがる白神山地から発見された天然酵母「白神こだま酵母」を使って発酵させた生地の上に、「伊勢みそ」や原木シイタケなどをトッピングしチーズ、麻の実ナッツや麻の実オイルを載せ、三重県四日市市の伝統工芸品「萬古焼」の釜で焼いたピザ。オープン時は「マルゲリータ」(600円)、「伊勢味噌・原木しいたけ」「スパイスカレー・焼きチーズ」(以上700円)の3種類。
近日中には、麻の実黒糖ゼリー、麻の実ハニーポップコーン、同社が販売するオリジナル「麻ネル」で淹(い)れたコーヒー、麻の実スムージーなどの提供も予定する。
北村さんは「伊勢神宮の祭事でも欠かすことができない植物=麻。その種である『麻の実』は、日本では昔より八穀のひとつとして食されてきた歴史ある穀物で現在でも、七味唐辛子や漢方薬などに用いられている。全9種類の必須アミノ酸を含むタンパク質、必須脂肪酸(オメガ3、オメガ6)、鉄、銅、亜鉛、マグネシウムなどの必須ミネラルと食物繊維を含み、完全食品・スーパーフードとして世界的に知られている。約100日で4メートル以上も成長する生命力をもった麻は、その栽培にあたって農薬を必要としない。そのため、欧米を中心に栄養価の高いオーガニック食品として需要が増加している。麻の実のおいしさを多くの知ってもらいたい」とも。
営業時間は11時30分~18時30分。月曜、水曜定休。