度会郡玉城町在住の辻村佳和さんが12月1日17時22分ごろ、直線距離で約218キロ離れた富士山と真ん丸の月が重なった写真の撮影に成功した。
辻村さんは、写真クラブ「たまき」に所属。今年1月11日には伊勢市と隣接する大仏山公園(多気郡明和町)の展望広場から富士山と月が重なった写真の撮影に成功している。
写真は、伊勢神宮内宮(ないくう)摂社の鴨神社(度会郡玉城町)が中腹にある的山公園(同)から狙ったもの。伊勢市内の夜景の向こうに伊勢湾と、渥美半島に光る夜景とうっすらと渥美火力発電所(愛知県田原市)の煙突が見える。その上に浮かんだように、月のバックライトで富士山のシルエットがくっきりと浮き上がっている。
辻村さんは「的山から月と富士山が重なるのを撮影できたのは今回が初めて。昨年12月にも挑戦したが雲があり駄目だった。伊勢の夜景越しのパール富士を撮りたくて再挑戦した。撮影できてよかった」とほほ笑む。
的山公園は、標高約269メートル。遊歩道や山頂にはあずまややベンチなどが整備され春にはツツジやサクラが咲く。伊勢平野、伊勢湾が一望でき、富士山のほか御嶽山も望むことができる。早朝の条件がそろえば富士山も肉眼で見ることができ、6月と7月には富士山と朝日が重なる日がある。辻村さんはここから富士山と朝日が重なる「王冠富士」の撮影にも何度も成功している。