伊勢の2輪チーム「AKENO SPEED・YAMAHA(アケノスピード・ヤマハ)」(伊勢市小俣町)所属の井手翔太選手が6月4日・5日、「2022年MFJ全日本ロードレース選手権第4戦 スーパーバイクレース in SUGO」ST600クラスで初の表彰台となる3位を獲得した。
宮城県のスポーツランドSUGO インターナショナルレーシングコース(1周=3.6211キロ)で行われた同大会。2015(平成27)年からプライベートチームとして毎年全日本選手権に選手を送り出す同チームは、伊勢市出身の国際ライダー・稲垣誠さんが監督兼オーナーを務める。
今シーズンは、ST1000クラスに南本宗一郎選手(3番)がヤマハYZF-R1、ST600クラスに伊達悠太選手(7番)、井手翔太選手(12番)がそれぞれヤマハYZF-R6で参戦する。
ST1000クラスの南本選手は3番グリッドからスタートしたもの1周目で順位を落とし、そのまま16周を23分56秒658で走り5位に。ST600クラスは4日のレース1で伊達選手は3番からスタートしたが20周を31分48秒614で20位、井手選手は8番からスタートしたが転倒しリタイア。5日のレース2では伊達選手は4番からスタートし12周を18分39秒622で12位、井手選手は11番からスタートし順調に順位を上げ18分29秒153で3位に食い込んだ。
南本選手は「予選はなんとかフロントローに滑り込めたものの、レースではトップ4台のホンダ勢相手に敵わなかった。パッシングポイントではインを締められ、ストレートでは離されてしまう、かなり辛いレースとなった。次戦は8耐の後ですが、もっと車両もライダーも煮詰めて先行逃げ切りの走りができるよう準備していきたい。まずは8耐に向けて頑張ります」と話す。
井手選手は「レース1は8番からのスタートだったが大失敗しポジションを落としてしまった。レースペースには余裕があったので早めに前選手をパスしようと思ったが、接触して自分だけ転倒してしまった。レース2は11番からのスタートでレース1の経験を生かし、スタートを成功させて1周目に5位で帰ってくることができた。その後、他車のオイル漏れにより多数の転倒でレッドフラッグになった。レース再開後は11番からのスタートで1周ずつ冷静にパスしていき3位でチェッカーを受けることができた。全日本初表彰台でチームのみんなも喜んでくれた。声援、支援ありがとうございます」とほほ笑む。
稲垣監督は「南本は苦戦しているのではなくホンダのマシンが速すぎて、大変なレースをさせている。ヤマハ勢ではトップだが、マシンをなんとか見直さないといけない。600組も調子は悪くない。井手も表彰台に上がれて調子は上々。伊達は接触転倒が続いたが速さは見せてくれた。荒れたレースになったが、最後は3人とも無事に終われたことは良かった。8耐に向けても準備を進めていきたい」と総括する。