伊勢神宮内宮(ないくう)の中を流れる五十鈴川のそばにある第一鳥居内祓所(はらえど)で6月30日、神職たちがけがれをはらい心身を清める「大祓(おおはらえ・おおはらい)」が行われた。
大祓は、恒例式として6月と12月の末日に行われ、神職や楽師らをはらい清める祭典。同日、全ての職員らも神宮司庁などではらい清める。伊勢神宮では大祭のある前月の末日(1月、4月、5月、9月、10月、11月)にも大祓を行っている。
この日神職らは、祓所に整列し、大祓詞(おおはらえのことば)が奏上されると、サカキを手に深々と頭を垂れた。
1年の半分が過ぎた6月30日に行う大祓を一般的に「夏越(なごし)の大祓」という。昔から梅雨の時期から夏にかけて疫病がはやることから、疫病退散を祈願して、今でも全国の神社で行われている。茅萱(ちがや)で作った大きな茅(ち)の輪を、8の字を描くように回り、半年間の身に積もった罪やけがれをはらう「茅の輪くぐり」は夏の風物詩になっている。