一般社団法人明和観光商社(多気郡明和町、TEL 0596-67-6850)は11月3日~5日、国史跡斎宮(さいくう)跡の「さいくう平安の杜」(同)建物に映像を投影するプロジェクションマッピングを行なっている。
【その他の画像】国史跡斎宮跡 平安絵巻 プロジェクションマッピング
天皇に代わって伊勢神宮に仕えるために都から伊勢に派遣される未婚の内親王または女王=「斎王」が生活をおこなっていた地「斎宮」。「斎王」は原則天皇一代に一人で、天皇が即位すると占いで選ばれる。第40代天武天皇(670年飛鳥時代)の皇女・大来皇女(おおくのひめみこ)から斎宮制度が始まり、第96代後醍醐天皇の時代(1330年南北朝時代)までの約660年間に60人余りの斎王が選ばれ斎宮に派遣された。「斎宮跡」は約120メートル四方の碁盤目状に区切られた区画が東西に7列・南北4列に並び、東西約2キロ、南北約700メートル、面積約137ヘクタールの大規模な宮殿があったとされ、国の史跡指定を受けている。
同イベントは、かつて斎王が暮らした宮殿の遺跡「国史跡斎宮跡」に建てられた再現建物正殿・東脇殿・西脇殿に「斎王群行絵巻」「伊勢物語図屏風」「源氏物語絵巻」「十二単」など日本の文化芸術をモチーフとしたデジタルアニメーションやデジタルアートなどのプロジェクションマッピング映像を投影する。
斎宮歴史博物館(同)のエントランスホールでは博物館が所蔵する「伊勢物語図屏風」や「斎王群行絵巻」などをモチーフにしたデジタルアート作品を展示する「斎宮歴史博物館 デジタルアート展示 ~斎宮と王朝のみやび~」を同時開催(主催=斎宮歴史博物館)。
同法人代表理事で皇學館大学(伊勢市)現代日本社会学部教授の千田良仁さんは「今回で3回目となる同イベント。昨年はタレントの壇蜜さんが十二単の衣装でサプライズゲストとして初日の第1回目に登場した。今回は第39回『斎王まつり』で斎王役に選ばれた菅尾夏希さんが登場した。斎宮ならではの歴史と文化芸術が織り成す3夜限りのデジタルエンターテインメント。夜の幻想的な斎宮を楽しんでいただければ」と話す。
上映時間は18時30分~21時(約7分間のコンテンツを約4分間のインターミッションをはさんで連続投影)。入場料=500円(小学生以下無料)。