三重県出身の松尾芭蕉を特集した三重のローカル季刊誌「NAGI(凪) No.94」秋号が9
月1日、発売された。出版は「月兎舎(げっとしゃ)」(伊勢市馬瀬町)。
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松尾芭蕉(1644~1694)は伊賀上野で生まれ、江戸へ出て俳諧師となり、紀行作品「おくのほそ道」をまとめた。来年は生誕380年、没後330年。
同号では、「古池や蛙飛びこむ水のおと」「閑さや岩にしみ入蝉の声」「夏草や兵どもが夢の跡」など誰もが知る数々の名句が生まれた場所を巡り芭蕉の生涯を振り返るとともに現代人が受け入れるべきメッセージを探る。
第1章では深川から東北、上越、北陸を経て大垣まで143日、2400キロのおくのほそ道を訪ね、第2章では松尾芭蕉の生涯、いかにして俳聖・芭蕉となったかを探り、第3章では三重県内の芭蕉句碑巡る。第4章では芭蕉のふるさと・伊賀上野を紹介、第5章では、同誌発行人の吉川和之さんが自らバイクに乗り4泊5日の「奥細ツーリング」で芭蕉と曾良が333年前に歩いた旅路を駆け巡る。
そのほか、伊賀市芭蕉記念館学芸員の服部温子さんは、芭蕉に影響を与えた伊勢ゆかりの西行や荒木田守武について寄稿する。
吉川さんは「来年没後330年を経ても色あせることなく、味わう度に新鮮で、今も新たなファンを増やし続けている俳聖・松尾芭蕉の現代にも通じる『不易流行』の思想を探ってみた」と話す。
価格は720円。三重県内の書店などで扱う。