鈴鹿サーキット国際レーシングコース(鈴鹿市稲生町、1周5.821キロ)で10月14日・15日、「第55回 2023 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第8戦」最終戦が行われ、伊勢市の2輪チーム「AKENO SPEED(アケノスピード)」(小俣町)所属の井手翔太選手がST600クラスの優勝を飾った。
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ST600クラス、井手選手は9番手からのスタート、チームメートの伊達悠太選手は4番手。昨年まで同チームに所属しST1000クラスで戦い、現在はヤマハのワークスチームに所属しアジア選手権に出場する南本宗一郎選手もスポット参戦し2番手からのスタートを切った。前半は南本選手と伊達選手のバトルに、小山知良選手(JAPAN POST HondaDream TP)、長尾健吾選手(TBB TEAMKENKEN YTch)が絡みトップ争いを繰り広げ、一進一退。その後、長尾選手が転倒し脱落。一方、井手選手は10番手まで順位を落としたが、周回ごとに1コマずつ順位を上げ、残り4周で2番手に浮上。南本選手とのバトルとなった。最終ラップで南本選手が失速、井手選手が今シーズン最終戦で2勝目を挙げた。小山選手が2位、阿部恵斗選手(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)が3位、伊達選手は4位、南本選手は5位となった。
最終戦の優勝は、JSB1000クラスレース1・2共に水野涼選手(Astemo HondaDream SI Racing)が2連勝。ST1000クラス=荒川晃大選手(MOTOBUM HONDA)、ST600クラス=井手翔太選手(AKENO SPEED)、J-GP3クラス=木内尚汰選手(Team Plusone)、JP250クラス=山本剛大選手(TEAM TEC2&YSS)。
シリーズチャンピオンには、JSB1000クラスは既に岡山大会で12回目となるチャンピオンを決めた中須賀克行選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、ST1000クラスは3連覇の渡辺一馬選手(Astemo HondaDream SI Racing)、ST600クラスは阿部恵斗選手(51GARAGE kupu Racing YAMAHA)、J-GP3クラスは尾野弘樹選手(P.MU 7C GALE SPEED)。
井手選手は「開幕戦で優勝してから調子が出ず、今シーズンはよく転んだ。考え過ぎで結果を出せなかったのかもしれない。何も考えない方が良いのかもしれない。南本選手に勝ったのが何よりうれしかった」とほほ笑む。
同チームの稲垣誠監督は「最後優勝で終われて一安心。前半伊達のことしか見ていなかったので井手が追い上げてくるとは思わなかった。今回の井手の走りは素晴らしかった。前半の伊達の走りでトップ集団の選手はペースを狂わされたのも、勝因なのかも」と話す。
「来シーズンのことはまだどうなるかわからないが、まずはST600クラスで年間チャンピオンを取るというチームの目標は継続し、挑戦していきたい」とも。