エンゼルスからドジャースに移籍したメジャーリーガーの大谷翔平選手が全国の小学校に贈ったグローブの伝達寄贈式が1月9日、鳥羽市立小学校(鳥羽市堅神町、児童数164人)で行われた。
始業式の後、セレモニーが始まると、正面に「大谷翔平選手ありがとう」とスクリーンに映し出された。届いたグローブがテーブルに並べられると、児童たちは目を輝かせながら、そわそわした様子に変わった。この日に合わせて鳥羽ライオンズクラブがボールを、鳥羽市在住者(匿名)から贈られたキャッチャーミットと共にプレゼントした。ボールを入れる巾着袋は鳥羽市社会福祉協議会が呼びかけ福祉作業所の人たちが手作りで用意した。
グローブを手渡されると児童会長の東朝陽(あさひ)さんは「夢をかなえた大谷選手の姿をいつもテレビで見ていて、背中を押してもらい元気をもらっている。自分も努力して夢をかなえていきたい。大切に使っていきたい」とあいさつした。
その後、グローブとボールを使い始球式(キャッチボール)を行い、最後に「鳥羽小のみんな、野球しようぜ!」「おー」とみんなで感謝の気持ちを言葉にした。
児童会副会長の木下颯大さん(6年)は「ボールを取れた時はうれしかったが、取るのは難しかった。これから練習していきたい」。ソフトボールをやっているという児童会副会長の中村陽茉莉(ひまり)さん(5年)は「大谷選手からの気持ちのこもったグローブを持った時は手が震えた。ドキドキしていたがキャッチボールを始めたら、とても気持ち良かった」。ボールを投げるのが初めてだったという濱口一十さん(6年)は「(キャッチボールができるか心配だったが)チャレンジできたことがとてもいいことだったと思う」。野球をやっているという鎌田悟朗さん(5年)は「大谷選手から、グローブをもらったが、もっと大切な夢に向かう気持ちをもらった」と、それぞれ感じた思いを言葉にし、瞳を輝かせた。
鳥羽市内には、離島に3校(答志、神島、菅島)と、4校(鳥羽、加茂、安楽島、弘道)の計7校の小学校があり、それぞれの小学校に同じセットが贈られる。
大谷選手は、約2万校の国内全小学校にジュニア用グローブ3個、約6万個を寄贈。「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたらうれしい。このグローブを使っていた子どもたちと将来一緒に野球ができることを楽しみにしている。『野球しようぜ!』」とメッセージを添えた。