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志摩・波切漁港の一角にUFOのような形の物体 磯焼け問題解消へ

志摩・波切漁港の一角にUFOのような形の物体 磯焼け問題解消へ

志摩・波切漁港の一角にUFOのような形の物体 磯焼け問題解消へ

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 6月24日は、1947年に米国内で初めてUFOが目撃された日として「UFO記念日」と制定されているが、志摩の波切(なきり)漁港の一角で、UFOに似た形をした物体が大量に生産されている。

【その他の画像】波切漁港の一角にUFO製造工場

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 物体は六角形の錐(すい)台で、下部の一辺は約2.6メートル、上部の一辺は約0.6メートル、高さ約2.3メートル、重さ約11トン。下部には足のような突起物があり、上部には黒い石を重ねた板のようなものが取り付けられている。

 三重県農林水産部水産基盤整備課によると、謎の物体の正体は、三重県が行う海女漁業等環境基盤整備事業の一環で、熊野灘から志摩半島までの海域で発生している海藻類の減少、磯焼け対策として藻場造成を行うために作る、海藻類が付きやすいコンクリートブロックの藻礁。完成後、海底に沈めるという。計画は昨年度より進められ、既に144基が大王町畔名(あぜな)地区の海に沈んだ。本年度はさらに、畔名地区に65基、名田(なった)地区に88基の計153基を沈め、来年度も名田地区に121基、波切地区に210基を沈める予定だという。

 製造を担当するのは建設会社「石吉組」(志摩市阿児町)で、日本リーフ(兵庫県南あわじ市)が魚礁として開発した「ネットブルリーフ」の上部に海藻類が付きやすくなる海藻着生基質「セラミックスポーラスブロック」取り付け藻礁として活用する。

 石吉組の橋爪吉生社長は「同級生の漁業組合長からも深刻な磯焼け問題について聞いている。漁業者もどうにかしようとできることをやっているが効果を感じないと嘆いている。アワビや伊勢エビなど伊勢志摩のブランドがなくなってしまうのは悲しいので何とかしたい。魚礁や藻礁の形状はさまざまで尾鷲の方では別の形のものを設置するらしい。UFO型は水産基盤整備課の方で決めたもので、この形が漁業者の笑顔に変わることを祈りたい」と思いを込める。

 水産基盤整備課の担当者は「磯焼けで海藻類が完全になくなってしまうと種が海中を浮遊しなくなるので、藻礁に海藻が着く確率は低くなる。今のうちに対策を講じていきたい」と話す。

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