
伊勢のIT企業「コムデック」(伊勢市小木町)が5月21日、ITセミナー「コムデック万博」を神宮会館(宇治中之切町)で行った。
kintone、Dropbox、LINE WORKSなどのクラウドサービスの導入・支援、業務改善コンサルティングやネットワーク構築・保守などのITサポートサービス、オリジナルのシステム開発などを手がける同社が毎年、伊勢で開いてきた「IT活用戦略セミナー」を、今年から「コムデック万博」に変更、AIを経営戦略にどのように取り入れ、どのように活用すれば企業の成長と競争力強化につながるのかを考える場として開く。
当日は、一橋ビジネススクール特任教授の楠木建さん、日本マイクロソフト業務執行役員・エバンジェリストの西脇資哲さんが登壇。楠木さんが経営戦略について、西脇さんは自社のAI「Copilot(コパイロット)」について講演。最後に同社の生田智之社長が自社の業務内容や取り組みについて話した。北は北海道、南は宮崎県と全国から104社、約160人が伊勢に集い、真剣な様子で、メモを取ったり登壇者の話にうなずいたりしていた。
西脇さんは「住友商事は従業員全員が生成AIを使って12億円のコストを削減しているほか、セブン&アイ・ホールディングスは外注費用を84%削減している。企業規模別で見ると、従業員1万人以上の大企業では、法人として導入し社員全員が生成AIを使っている。従業員100人~500人の会社ではAI導入をちゅうちょしている。そのため、中小企業で働く社員の4人に1人の割合で個人契約して業務などに使っているが、「セキュリティー問題は大丈夫ですか?」と問いたい。生成AIの導入は実は人材戦略。経営戦略」と説明する。