福井県小浜市は10月6日、「食」をテーマにしたまちづくりを推進するため、洲本市、伊勢市、鳥羽市、志摩市、南伊勢町に呼びかけ「御食国(みけつくに)サミット」を開催した。
「御食国」とは、万葉集などの文献に、古く飛鳥・奈良の時代に朝廷に食材を提供した記述があることから、その地方を「御食国」と呼ばれるようになった。
同サミットでは6市町それぞれが協定書に署名をし、「御食国」由来の食材や食文化の価値を高め、「御食国ブランド」の確立とそのブランドを活かしたまちづくりを目指すことを目的に、相互交流を図っていくという。参加した志摩市の竹内千尋市長は、「飛鳥京や藤原京、平城京の遺跡からもそれぞれの地方からの海産物や塩を記した木簡(もっかん)が発見されている。歴史が証明する食豊かな地域として『御食国』の重みを感じ、『食』を合言葉にお互いの地域間でのネットワークを構築していければ」と話している。
同市市民まちづくり部政策審議官の大熊武さんは、「せっかく御食国という素晴らしい食に関連した歴史があるのでもっと広域的に展開し、それぞれにネットワークを構築、協力し合い『御食国』をブランドに高めていければ」と話している。