クリスマスイブの12月24日、伊勢市の磯町と同西豊浜町を流れる外城田川(ときだがわ)の下流に1頭のスナメリが迷い込んだ。
「スナメリの体はホットケーキ」-鳥羽水族館で「スナメリキャンプ」
同川は、全国一級河川水質検査で何度も全国1位の実績を誇る宮川の支流で、宮川の北を平行して流れてる。見つかった場所は、河口から約3キロ上流の「元伊勢」とされる磯神社(伊勢市磯町)のすぐ、磯橋の下流約30メートルの付近。
スナメリは近隣の住民が発見し伊勢警察署へ通報。この日の10時30分ごろ、伊勢警察署から連絡を受け、鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽)の古田正美館長とスナメリの飼育スタッフが現地に駆けつけた。13時ごろにはスナメリを見ようと住民約30人が川堤に集まっていた。
スナメリの研究を39年間続ける古田館長は「餌を追いかけて海から川に迷い込んだのか、見るからに痩せている。(痩せているのは)餌を食べていないからか、病気なのか外見からは判断できない」と話す。
スナメリはイルカの一種で体長170~200センチ、背ビレがなく、頭が丸く、胸ビレ、尾ビレが大きいのが特徴。現在、伊勢湾には約3,000頭のスナメリがいると推測されている。同水族館でもスナメリを飼育、人懐っこく、愛くるしいしぐさで人気を集めている。
明日25日10時30分ごろ、同水族館スタッフと三重県の農林水産商工環境事務所、伊勢湾漁業協同組合の職員らで、スナメリの救出作戦を決行する。