創業約280年の純和風旅館「朝日館」(伊勢市二見町、TEL 0596-43-2001)の132畳の大広間で6月3日、「寝っころがりクリスタルボウルコンサート」が開催され、約60人が参加した。
皇室関係者も利用する歴史ある同館の大広間には60組の布団と枕が用意され、参加者は思い思いの場所につき寝ながら演奏を聞いた。窓からは伊勢湾の潮の流れと松林と砂浜が見える。倭姫命(やまとひめのみこと)が、あまりの美しさに「二度見」したことから「二見」という地名になったといわれている。
今回で6回目を数える演奏会は、クリスタルボウルと呼ばれる水晶でできたおわんのような形の楽器をこすったりたたいたりして音を出す。奏者の上村(かみむら)知史さんは「24種類のクリスタルボウルを使って約2オクターブの音域を作り、僕のインスピレーションで演奏する。毎回開始早々いびきが聞こえ、ほとんどの人が熟睡してしまう」と話す。
同館おかみの喜多好恵さんは「二見は昔から伊勢神宮のみそぎの地。上村さんの奏でるクリスタルボウルの音楽が参加した方々の心に浄化作用として働けば」と話す。