地域内の創業支援や起業促進活動などを目的とする組織「三重ニュービジネス協議会」の設立総会が5月31日、おかげ横丁(伊勢市宇治中之切町)内の飲食店「海老丸」で行われ、全国45番目の組織として誕生した。
同協議会は、ニュービジネス、ベンチャービジネスを支援しようと活動する「日本ニュービジネス協議会連合会(JNB)」(東京都港区)の下部組織に当たる。JNBの歴代の会長には、関本忠弘さん(元日本電気相談役)や樋口廣太郎さん(アサヒビール相談役名誉会長)、大川功さん(CSK会長)などの財界人が名を連ねる。
冒頭に、発起人を代表して老舗和菓子メーカー「赤福」(伊勢市)会長の濱田典保さんがあいさつ。同席した三重県知事の鈴木英敬さんは「ニュービジネス協議会は全国組織。参加して県内で発展していってほしい。県も支援していく所存」とエールを送った。設立総会では、規約の承認、役員の選任が行われた。
初代会長に濱田さん、副会長に製薬会社「万協製薬」(多気町)社長の松浦信男さん、専務理事に塗料や工業薬品などを販売する「松本薬品」(伊勢市)社長の松本信吾さん、理事に「河田フェザー」(明和町)社長の河田敏勝さん、三重大学(津市)教授の西村訓弘さん、三重県のアンテナショップ「三重テラス」(東京都中央区)や飲食店を運営する「アクアプランネット」(松阪市)社長の福政惠子さん、監事に「高校生レストラン まごの店」(多気町)の仕掛け人で多気町役場の岸川政之さんと三重県庁(津市)職員の清田卓也さん、顧問に三重県知事の鈴木さんが選ばれた。
設立総会の後、JNBの池田弘会長の講演があり、「イノベーションを起こすこと、チャレンジできる仕組みを作ること、リスクマネーや直接金融、地域ファンドなどの金融制度改善などが大切である」と力説した。
三重県桑名市出身、日本の女性起業家第1号で、JNBで副会長などを務めた「ダイヤル・サービス」(東京都千代田区)社長の今野由梨さんは「ニュービジネス協議会が三重県にできることは、三重県出身の私の悲願だった。この設立総会の光景はデジャビュ(既視感)」と喜んだ。
同会年会費は法人会員=3万6,000円、個人会員=1万2,000円。事業年度は6月1日~翌年5月31日。事務局は赤福社長室内(TEL 0596-22-2154)。