三重県の食材をホテルや飲食店のシェフたちに知ってもらうためのイベント「三重の食材を知る会VOL1」が12月1日、伊勢安土桃山文化村(伊勢市二見町)で開催された。
同イベントは、来年伊勢志摩サミットが志摩市で開かれることで、県内外はもちろん外国からのビジターが伊勢志摩を中心に三重県内に多く足を訪れるようになることを想定し、今後さらに多くの施設で県産食材を料理に使ってもらおうと、三重県が企画。
43事業者約100種類の県産食材が一同に集まり、会場は多くの関係者で盛り上がっていた。松阪牛や伊賀牛などメジャーな牛肉と並んで、「パールホーク」(志摩市)、「松阪豚」(松阪市)、天然温泉で育てた「幻泉(げんせん)山崎豚」(鈴鹿市)、「伊勢美稲(うまいね)豚」(津市)、「さくらポーク」(四日市市)など地域のブランド豚も勢ぞろい。
三重加藤牧場(四日市市)は子牛から育てる一貫生産で市場価格に左右されないオンリーワンを目指す。牧草など粗飼料は100%県産でまかない、配合飼料も60%まで国産にシフト、トウモロコシなど残りの40%も県産、国産に移行できるように画策中だという。
ヒジキなど海藻類などを製造販売する石原商店(北牟婁郡紀北町)の石原和彦さんは7年前から三重県の尾鷲農林水産事務所水産室(尾鷲市)と連携し、海藻の「ヒロメ」養殖を開始。「ワカメやコンブよりも食物繊維の『フコイダン』が多く含まれるので、粘りがありとてもおいしい。もっとヒロメを広めたい」と石原さん。
トマトの生産量三重県一を誇る木曽岬町は三重県知事の鈴木英敬さんが命名したという濃縮トマト「とまリッチ」を前面アピール。そのほかマイヤーレモン、アカモク、マンボウなど珍しい食材が並んでいた。