伊勢市の2輪チーム「AKENO SPEED(アケノスピード)」(伊勢市小俣町)所属の竹本倫太郎選手が10月25日、鈴鹿サーキット(鈴鹿市、1周5,821メートル)で行われた「MFJカップJP250」最終戦の決勝レースを優勝で飾り、インタークラスとナショナルクラスを合わせた総合チャンピオンの座に就いた。
2015(平成27)年から「全日本ロードレース選手権」ほか、「鈴鹿8時間耐久ロードレース」「アジアロードレース選手権」などのバイクレースにプライベーターとして参戦する同チームは、伊勢市出身の稲垣誠さんが監督兼オーナーを務める。今シーズンはST1000クラスに井手翔太選手、ST600クラスに伊達悠太選手、堀井颯太選手、上江洲葵要(うえずあおい)選手、南本宗一郎選手、JP250クラスに竹本倫太郎選手の6人が参戦。
竹本選手は枚方市出身、立命館宇治高校(宇治市)の現役2年生。ウエットコンディションの予選レースで2分35秒195のタイムで40台中2番手に。同日開催の決勝レース(8周)も雨。前半ひとつ順位を落とすも3番手のまま残り3周目で2番手に。トップを走る鈴木未来翔(みくと)選手との差が広がっていたが、残り2周目で相手のミスがあり接近戦に。竹本選手はこのまま慎重に走って2位キープでもインタークラスの年間チャンピオンの座を手に入れていたが、ラストラップで勝負を賭け、130R手前で鈴木選手をオーバーテイクし逆転、そのままトップで21分21秒869のタイムでゴール。JP250クラスの総合でも年間王座に輝いた。
竹本選手は「最終レースで、優勝して総合チャンピオンを狙っていた。雨は降っていたが、タイヤの状態も良かったので抜くことができた。アケノスピードや応援してくれた多くの人のおかげ。とても感謝している。チームメートの井手翔太さんにはいつも練習に付き合ってもらい、ブレーキングやメンタル維持など多くのことを教えてもらった」と話す。
竹本選手は、年間チャンピオンのほかに、来シーズンの「ヨーロッパR3カップ」挑戦の切符も手に入れた。